“橙”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
だいだい81.9%
だい/\8.4%
オレンジ7.2%
たう1.2%
だい/″\1.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しからば茶色とはいかなる色であるかというに、赤からだいだいを経て黄に至る派手はでやかな色調が、黒味を帯びて飽和の度の減じたものである。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
東の空の低い棚雲たなぐものふちが、だいだい色を帯びた金色こんじきに光り、その反映で、大仏岳の頂上の岩肌がほの明るく浮き彫りになった。
ちくしょう谷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
金色こんじきの、聖者の最期さいごを彩る荘厳そうごんに沈んだ山と、空との境目が、その金色の荘厳を失って、だいだいの黄なるに変りました。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
緑もかばだいだいも黄も、その葉の茂みはおのおのその膨らみの中に強い胸を一つずつ蔵していて、溢れる生命に喘いでいるように見える。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
富沢とみざわは地図のその点にだいだいって番号ばんごうを書きながら読んだ。斉田はそれを包みの上に書きつけて背嚢はいのうに入れた。
泉ある家 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
だい/\と笠と柿を賣物にして、『親代々かさつかき』と呼んだといふのは小噺こばなしにあるが、それとは少し違ふやうだな、八」
宗助そうすけにはこのへんぢくまへに、だい/\御供おそなへ意味いみわからなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
をかし、のあたりにすまふなるだい/\長者ちやうじや吉例きちれいよろ昆布こんぶ狩衣かりぎぬ
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それからおほきなあかだい/\御供おそなへうへせて、とこゑた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それといふのも畢竟ひつきやう熱帶地方ねつたいちはうのことゆえ檸檬れもんや、だい/\はなき亂れてそのならぬかほり四方よもちこめ
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
釈放せられた翌日、グラスにおいて、彼はオレンジの花の蒸溜所じょうりゅうじょの前で人々が車から荷をおろしているのを見た。
ちょうど蝋細工ろうざいくの新婦の人形があって、首筋をあらわにしオレンジの花を頭につけ、窓ガラスの中で二つのランプの間にぐるぐる回りながら、通行人に笑顔えがおを見せていた。
桃色の服着たる十七八の娘の日本の絵日傘ゑひがさオレンジ色のリボンを飾りたるを小脇こわきにせると推並おしならび、おのれが乗物の顔して急ぐ気色けしきも無くすぐる後より
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さすがに少からずがっかりしながら、再び頭の上いっぱいに万国旗の絡み合って揺れている小屋の表のほうへ出て、なんの気なしに「座長、一天斎驚倒師」と大きく朱で書いてある橄欖オリーブオレンジのリボンで飾られた写真姿を見たとき、
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
甘い詩のオレンジが思い出されてきて
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
たう青き丘の別れや葛の花」
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
男らしい洒落しやらくな性格の細君のの一面にはおそろしく優しい所があつて、越して来て五目にかぜを引いて僕が寝て居ると、毎午前二時頃にだい/″\を入れたアメリンカンと云ふ𤍠い酒や玉子焼などをこしらへて見舞に来てれたりする。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)