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橙
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だい/\
ふりがな文庫
“
橙
(
だい/\
)” の例文
「
苧
(
を
)
と
橙
(
だい/\
)
と笠と柿を賣物にして、『親代々
瘡
(
かさ
)
つかき』と呼んだといふのは
小噺
(
こばなし
)
にあるが、それとは少し違ふやうだな、八」
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
小僧は手に
履刷毛
(
くつはけ
)
を
提
(
さ
)
げてゐる。
紛
(
まが
)
ふ
方
(
かた
)
もない履磨きで、
橙
(
だい/\
)
のやうに小さな顔は
履墨
(
くつずみ
)
で真黒に汚れてゐる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
着物は
橙
(
だい/\
)
のやうに黄いろい色の毛織で、
背後
(
うしろ
)
がふくらんで丈が詰まつてゐる。全体此着物はひどく短い。脚の中程までしか届かない。脚は円つこい。
踝
(
くるぶし
)
も同断である。
十三時
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
亞弗利加洲
(
アフリカしう
)
にアルゼリヤといふ
國
(
くに
)
がある、凡そ
世界中
(
せかいぢゆう
)
此國
(
このくに
)
の
人
(
ひと
)
ほど
怠惰者
(
なまけもの
)
はないので、それといふのも
畢竟
(
ひつきやう
)
は
熱帶地方
(
ねつたいちはう
)
のことゆえ
檸檬
(
れもん
)
や、
橙
(
だい/\
)
の
花
(
はな
)
咲
(
さ
)
き亂れて
其
(
その
)
得
(
え
)
ならぬ
香
(
かほり
)
四方
(
よも
)
に
立
(
た
)
ちこめ
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
此
(
こ
)
のあたりに
住
(
すま
)
ふなる
橙
(
だい/\
)
の
長者
(
ちやうじや
)
、
吉例
(
きちれい
)
よろ
昆布
(
こんぶ
)
の
狩衣
(
かりぎぬ
)
に、
小殿原
(
ことのばら
)
の
太刀
(
たち
)
を
佩反
(
はきそ
)
らし、
七草
(
なゝくさ
)
の
里
(
さと
)
に
若菜
(
わかな
)
摘
(
つ
)
むとて、
讓葉
(
ゆづりは
)
に
乘
(
の
)
つたるが、
郎等
(
らうどう
)
勝栗
(
かちぐり
)
を
呼
(
よ
)
んで
曰
(
いは
)
く、あれに
袖形
(
そでかた
)
の
浦
(
うら
)
の
渚
(
なぎさ
)
に、
紫
(
むらさき
)
の
女性
(
によしやう
)
は
誰
(
た
)
そ。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
それから
大
(
おほ
)
きな
赤
(
あか
)
い
橙
(
だい/\
)
を
御供
(
おそなへ
)
の
上
(
うへ
)
に
載
(
の
)
せて、
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
に
据
(
す
)
ゑた。
床
(
とこ
)
には
如何
(
いかゞ
)
はしい
墨畫
(
すみゑ
)
の
梅
(
うめ
)
が、
蛤
(
はまぐり
)
の
格好
(
かつかう
)
をした
月
(
つき
)
を
吐
(
は
)
いて
懸
(
かゝ
)
つてゐた。
宗助
(
そうすけ
)
には
此
(
この
)
變
(
へん
)
な
軸
(
ぢく
)
の
前
(
まへ
)
に、
橙
(
だい/\
)
と
御供
(
おそなへ
)
を
置
(
お
)
く
意味
(
いみ
)
が
解
(
わか
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
中から現はれたのは、お糸の言つた通り、『五色の糸でかゞつた古いまりと、赤い色が
橙
(
だい/\
)
色に
褪
(
さ
)
めた子供の帶が一と筋』
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
待ちなよ八、それぢや、あんまり智慧がなさ過ぎる、——上の絲は苧や
橙
(
だい/\
)
の
術
(
て
)
でおと讀ませるに決つてゐる。その次は紐に相違ないが、輪にして端つこを結んであるから
襷
(
たすき
)
さ。
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
橙
漢検1級
部首:⽊
16画
“橙”を含む語句
橙色
橙黄色
黄橙色
橙樹
橙酢
夏橙
黄橙
香橙色
橙花
橙紅色
香橙
橙重
七橙
柑橙
楠目橙黄子
赤橙
洋橙
橙々
橙黄線
橙黄橘紅
...