“吐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
50.1%
24.8%
10.0%
ぬか5.8%
2.2%
1.7%
ほざ1.0%
はき0.9%
0.6%
0.5%
はか0.4%
0.4%
0.4%
つい0.2%
つき0.2%
はい0.1%
0.1%
0.1%
はた0.1%
ほっ0.1%
ほつ0.1%
もど0.1%
0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吹きおわった笛を、流儀の通り膝の前に置いて、藤左衛門はホッと溜息をきました。しばらくは師匠も弟子も、物を言うことさえ忘れていたのです。
玉ちやんの汁かけ飯を食べてゐるのには構はずに、奧さんは先づ溜息を一つ苦しげにいて、中單チヨキ着掛きかゝつてゐる博士にかう云つた。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
かかとの堅きたたきに薄寒く響いたとき、黒きものは、黒き咽喉のどから火のをぱっといて、暗い国へごうと去った。
京に着ける夕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
穂積中佐は返事をせずに、頭の上の空を見上げた。空には柳の枝のあいだに、細い雲母雲きららぐもが吹かれていた。中佐はほっと息をいた。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「逃げ張るねい、この間何と言った、五両賭でも十両賭でもしてやるが、砂利場中の者の金を寄せても、それだけはまとまるまいとかしたろう」
醤油仏 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「利いた風なセリフかすないッ。うぬこそしつこいじゃねえか。おいらの馬にこそ乗りたがっていらッしゃるんだ。邪魔ッ気な真似するとひッぱたくぞ」
「野郎、ふざけたことをぬかすな、このお膝元ひざもとで、永らく公方様の御恩になっていながら、公方様の悪口を言うなんて飛んでもねえ野郎だ」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
仙「幇間てえこもちなんてえものは彼方あっちへべったり此方こっちへべったりしてえやアがるから、向うの奴に何かぬかすとたゞア置かねえぞ」
「なにをいうかと思えば、愚にもつかぬざきごと。だが、少しおもしろい、その独りよがりをましてやろう。来いっ。彼方むこうへ立とう」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だいぶ安手な写楽のようだが、聴くところだと、喜代太郎はそれほどの背高のっぽじゃねえというそうだぜ。ただ写楽が、煙管きせるを長く描いたもんだから、後々あとあとのうるさがりやが、高い背丈と釣合いの煙管なんて、そんなことをざいたそうなんだよ。喜代太郎が、どうして高えもんかな」
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
『ナニ。生きとるかも知れん。馬鹿け。見てんやい。眼球ア白うなっとるし、睾丸きんたまも真黒う固まっとる。浅蜊あさり貝の腐ったゴト口開けとるばドウするケエ』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
また、千太がね、あれもよ、おか人魂ひとだまで、十五の年まで見ねえけりゃ、一生わねえというんだが、十三で出っくわした、やつ幸福しあわせよ、とくだあね。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほざきそうな。これがさ、峠にただ一人で挙動ふるまいじゃ、我ながらさらわれて魔道を一人旅の異変なてい
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それには自分に受負はせて呉れたら格安に勉強するとでもほざくだらうと言つたが、松山に居る独逸の俘虜で、日本の紋の研究を始めて、材料をどつさり集めてゐるのがあるさうだ。
最後に婦人は口中より一本の釘をはき出して、これを彼二十一歳の男子と記したる紙片に推当おしあて、鉄槌をもて丁々ちょうちょうと打ちたりけり。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
菅神怍色はづるいろあり、たま/\柘榴さくろすゝむ、 菅神たべかけはきほのふをなし玉ひしといふ故事ふることは、元亨釈書げんかうしやくしよ妄説まうせつおこる。
「身内の欲虫、人の和合する時男虫は白精、涙の如くにして出で、女虫は赤精、の如くにして出づ、骨髄のあぶら流れて此の二虫をして吐涙の如くに出でしむ」るのであって
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
どッとゝ番町今井谷を下りまして、虎ノ門を出にかゝるとお刺身にお吸物を三杯食ったので胸がむかついてたまりませんから、堀浚ほりさらいの泥に積っている雪の上へしました。
梅若七兵衛 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
酒は飲めず、かしこまって煙草たばこばかりかしていたので、愛想に一本、ちょっと吸って、帰りがけにくれたのが、
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「お前も、あの親父にいびられることくらいは覚悟していなくちゃ駄目だよ。」少し口がほぐれてきた時分に、芳太郎はそう言ってれしげに、酒くさい息をきかけた。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
親仁が水でもはかしたせいか、船へ上げられた時よりは髪がひっつぶれて、今もびっしょりであわれである、昨夜ゆうべはこの雫の垂るる下で
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
花「なに云わなけりゃア脊骨をどやして飯をはかせても云わせるぞ」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しかも、それのみでは飽き足らずに、検事は執拗な態度で毒いた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
いて九十郎は立ち去ったが、立ち去り際にもう一度、
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
誰がそんなことを言いましたね? お前さま、そんなことを言った奴の顔に唾でもっかけてやりなさればよかったのに! そいつは屹度そんなことを言って、あんたを揶揄からかおうと思ったのですよ。
青痰あおたんっかけたは。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「息ついだぞ。眼ぃだぞ。」一郎のとなりの家の赤髯あかひげの人がすぐ一郎の頭のとこにかがんでゐてしきりに一郎を起さうとしてゐたのです。
ひかりの素足 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
どうも彼輩あいつ不埒ふらちな奴じゃ、畢竟ひっきょう彼奴等あいつら虚言うそついて世の中を瞞着まんちゃくする売国奴ばいこくどだと云うような評判がソロ/\おこなわれて来て
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
虚言うそという者たれつきそめて正直は馬鹿ばかごとく、真実は間抜まぬけように扱わるゝ事あさましき世ぞかし。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
むかッとして胸をおさえて、沓脱くつぬぎつきもどすように、庭下駄を探った時は、さっき別亭はなれへ導かれた縁の口に、かれ一人、あざれた烏賊の燃ゆるのをに見つつ、頸筋、両脇に、冷い汗をびっしょり流して、ぐったりとしたのであった。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
スルトる洋学者が大に気㷔きえんはいて、政府が差配人さはいにんを無視して下肥の利をもっぱらにせんとは、れは所謂いわゆる圧制政府である
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
コンな政府は潰して仕舞しまうがいと不断気焔きえんはいて居たが、ればとて勤王連の様を見れば、鎖攘論は幕府に較べて一段も二段もはげしいから
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
照ちやんはげえ/\げ乍ら一日苦しんで居た。
吉里は一語ひとことさないで、真蒼まッさおな顔をしてじッと平田を見つめている。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
『ハツハハ。相不変あひかはらず不減口へらずぐちはたく! 暑いところを能くやつて来ましたね。』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
直後すぐうしろに、ほっとばかり溜息ためいきこえがする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
直後すぐうしろに、ほつばか溜息ためいきこゑがする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
いつの間にか話声はぴたりと止んで、例のもどすうめきが起り出した。
みなかみ紀行 (新字新仮名) / 若山牧水(著)
東海粟散の辺土に、微かな蟇の息をく末流の学徒、私如き者の企てを以てしても、ふれぃざぁ教授の提供した証拠を、そのまゝ逆用して、この大先達のうち立てた学界の定説を、ひつくり返すことも出来さうな弱点を見てゐる。
古代研究 追ひ書き (新字旧仮名) / 折口信夫(著)