“拙者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せっしゃ62.8%
わし12.8%
せつしや12.8%
おれ3.8%
それがし2.6%
てまえ1.3%
てまへ1.3%
やつがれ1.3%
わたくし1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よってかの家を彩牋堂とこじつけ候へども元より文藻ぶんそうに乏しき拙者せっしゃ出鱈目でたらめ何かき名も御座候はゞ御示教願はしく万々ばんばん面叙めんじょを期し申候
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「そうか、近いうち、拙者わしも舟であちらの方へ出かけるから、その時に連れて行ってやろう、そうしてお嬢さんとやらに会わせてやろう」
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
きゝしばし思案して申ける樣和尚は何とおもはるゝや拙者せつしや大言たいげんはくに似たれども伊賀亮ほどの大才ある者久しく山中にかくれてある黄金こがね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「芹沢、拙者おれがわかるか、拙者は近藤じゃ、うらむならこの近藤を恨め!」
聞て然らばいづれへ參りしや其行先ゆくさきを御存じなるか重四郎され今晩こんばん元栗橋もとくりばし燒場隱亡やきばをんばう彌十の處に於て長半が出來ると云によりゆふ申刻頃なゝつごろから行べしと拙者それがし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
武士「何うだえ拙者宅てまえたくへ是を御縁としてな、拙者てまえ柳田典藏やなぎだてんぞうと申す武骨者だが、何うやらうやら村方の子供を相手にして暮して居ります」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
拙者てまへはマアどうやらうやら、うやつてりますが本当ほんたうにおいとしいことだ……。
拙者やつがれは当部落の族長カボラルでごわす。そこもと達はどういう御用件で御来村なされたか」と、荘重な口調でたずねた。
奪ひ取りしは拙者わたくしに相違これなくしかしながら其鎌倉屋金兵衞を殺せし覺えは決して御座無く候と猶々強情に申居たりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)