“おれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オレ
語句割合
50.1%
33.1%
乃公10.8%
1.8%
1.4%
0.8%
乃父0.5%
拙者0.5%
自分0.2%
0.2%
今己0.2%
吾儕0.2%
愚僧0.2%
0.2%
自個0.2%
自己0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「坊主。行って来い。おれが行くといのだが、俺はちと重過ぎる。ちっとのの辛抱だ。行って来い。行って梨の実を盗んで来い。」
梨の実 (新字新仮名) / 小山内薫(著)
「これは名を嗅げと言って、どんな遠い所の事でもぎ出して来る利口な犬だ。では、一生おれの代りに、大事に飼ってやってくれ。」
犬と笛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
彼等はきょうお金を握ると急に閻魔面になった。乃公おれは実際見るのもいやだ。金は要らない、役人もやめだ。これほどひどい屈辱はない
端午節 (新字新仮名) / 魯迅(著)
よくも孝助を弓のおれったな、それのみならず主人を殺し、両人ふたり乗込んで飯島の家を自儘じまゝにしようと云う人非人にんぴにん、今こそ思い知ったか
「しかし、袁氏は財産があるうえに賢明な女で、おれのために非常に尽してくれている、その恩に対しても棄て去る事ができない」
碧玉の環飾 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
清「これ長二手前てめえ能くおれこせえた棚を毀したな、手前は大層上手になった、己の仕事に嘘があるとは感心だ、何処に嘘があるか手前の気の付いた所を一々其処で云って見ろ」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
また説が変れば又書替かきかえて又見せるから、能く見ておいて、乃父おれの死んだ後で争うような卑劣な事をするなよと申してわらって居ます。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
拙者おれの足許が危なくなる、そこはあらかじめ仕組んでおかないと
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
幻影まぼろしのように彼女あれは現われて来てまた幻影まぼろしのように消えてしまった……しごくもっとものことである。自分おれはかねて待ちうけていた。』
まぼろし (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
彼女あれ自分おれを恋したのではない。彼女あれの性質で何もかもよくわかる。君には値なき妾に候とはうまく言ったものだ!』
まぼろし (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
蛇いわく僕も頭痛持ちだが蛇の頭痛療法を知ると同時に犬の頭痛療法を心得おらぬから詰まらない。犬いわくおまえの事はどうでもよい、とにかくおれの頭痛を治す法を教えてくれ後生ごしょうだ。
おれが手に持っておる、このかつおが欲しいので、こんな悪戯いたずらをするのだろう、おれは貴様達に、そんな悪戯いたずらをされて、まざまざとこの大事なうおを、やるような男ではないぞ、今己おれはここで、美事みごとにこれを
狸問答 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
ムヽ五兩と云ては吾儕おれの身では大金ながら後刻のちまでに急度きつと調達こしらへもつくるが然して金の入用と邪魔じやまの手段は如何いふわけか安心するため聞せてと云ば元益庄兵衞の耳のほとりへ口さし寄せ何事やらんやゝ霎時しばらく私語さゝやきしめすを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
狂言の筋がわっちが殺して仕舞うというのを、おめえが仲へ入ってそんな事を云わずと助けてくれ、愚僧おれの様にもしようから女を愚僧わしにくれないかと、斯うおめえがいうのよ
はゝが死んだあとに二度添どぞえでも這入って憎まれ口をきいていじめられると憫然かわいそうだから、大事にしておれに成り代って丹誠して呉れと云うから、なにおっかあ心配しなさんな、己が受合ったから
重罪犯の夫婦が伝馬町でんまちょうの牢内へはいった事がある、もとより男牢と女牢とは別々であるが、ある夜女牢の方に眠りいたる女房の元へ夢の如く、亭主が姿を現わし、自個おれ近々ちかぢか年が明くから
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
自己おれが大能力があッたら乱雑の世界を整頓してやろうなんかんというのが当世の薄ら生意気の紳士の欲望だが、そんなつまらない事が出来るものカネ。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)