“稍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やや57.7%
やゝ24.1%
13.0%
ようや1.0%
こずゑ0.7%
ヤヽ0.7%
ヤヤ0.3%
いささ0.3%
こずえ0.3%
しょ0.3%
ちと0.3%
やうや0.3%
やうやく0.3%
やつ0.3%
ヤウヤ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これから駒津岳の頂上へ懸けて偃松が深いので、元は登降になり困難であったが、今は多少の切明けもあるのでやや登りよくなった。
代助のちゝの場合は、一般にくらべると、やゝ特殊的傾向を帯びる丈に複雑であつた。彼は維新前の武士に固有な道義本位の教育を受けた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
広瀬からや爪先上りの赤土道を、七、八町も行くと、原中に一本の大きな水楢みずならか何かの闊葉樹が生えているそばで路が二つに岐れる。
筏乗は悪く致すと岩角に衝当つきあたり、水中へおちるような事が毎度ありますが、山田川から前橋まで漕出こぎだす賃金はようやく金二円五十銭ぐらいのもので、長いかじを持ち筏の上に乗って
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
春の頃野山の樹木きゞの下は雪にうづもれたるもこずゑは雪のきえたるに、シガのつきたるは玉もて作りたるえだのやうにて見事なるものなり。
寧梓而行之其有益世教盖非鮮小也、間者コノコロヤヽ秋涼、聊削其駁雑、校訂方三巻、書賈文渓堂見而喜之謀梓行セント
去年の草の立ち枯れたのと、今年生えてヤヤ茎を立て初めたのとがまじりあつて、屋敷地からみ出し、道の上までも延びて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
売文銭稍入慳嚢 〔ふみりてぜにいささ慳嚢けんのう
一夕 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
こずえにのみ一團いちだんがあつて、みき丁度ちやうど天幕てんまくはしらのやうに、數百間すうひやくけん四方しほう規則正きそくたゞしくならんで奇妙きめうはやししたくゞつたりして、みち一里半いちりはんあゆんだとおもころ一個いつこいづみそばた。
私はみすごしに、だんだんしょげたようになって私の言葉を聞いていらっしゃる頭の君を見透しながら、更らにすげなく言い続けていた。……
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
愛するのに不思議はないが、僧侶ばうずといふ身分に対してちと不都合だと思われるむきは、どうか成るべく内聞にして置いて欲しい。道命も名僧だし、和泉式部も聞えた歌人うたよみの事だから。
彼処あすこ茶店ちやややうや釣堀つりぼりつたといふ事がわかつたから、こゝへてもおまへ女房にようばうとははない。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
爾来じらい同志を糾合きうがふし、相共に此問題を研究し来りしが、時機やうやく到来し、こゝに一小雑誌を刊行して我が同胞にまみゆるの栄を得たるを謝す。
「平和」発行之辞 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
積重つみかさね其上へやつ這上はひあがくだんひも兩端りやうはしを柱の上へ縛付しばりつけ首に卷つゝ南無阿彌陀佛のこゑ諸倶もろとも夜着の上よりまろび落れば其途端はずみに首くゝれ終にぞ息はえたりけるかへつとくお菊は田原町にて金の相談せしに金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其ノ後慶応年間ニ至ツテ、松葉屋某ナル者魁主ホツキニントナリ、遂ニ旧府ノ許可ヲ禀クルヤ、同志厠与アヒトモニ助ケテ以テヤウヤク二三ノ楼ヲ営ム。
上野 (新字新仮名) / 永井荷風(著)