“ちと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
76.1%
些少6.5%
一寸2.2%
些子2.2%
2.2%
少々2.2%
少許2.2%
2.2%
血飛2.2%
鳥渡2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
家康とは余り交情の親しいことも無かったのであり、政宗はかえって家康と馬が合ったようであるから、此談もちと受取りかねるのである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「いまはじめて相分あいわかった。——些少ちとじゃがりょうを取らせよう。」
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
眞「旦那にお目に懸りたいのでげすが、うぞ一寸ちと和尚さんに逢わしてお呉んなさい」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
苦を受くる月日も最早些子ちとを餘し候のみと存※。今まで受けつるあらゆる快樂の聖母の御惠なると等しく、今まで受けつるあらゆる苦痛も亦聖母の御惠と存※。死は既に我胸に迫り候。
あらふ樣子なれどもくらき夜なれば確とも知れずさむさはさむし足早に路次口へ來て戸をたゝくに家主勘兵衞は口小言くちこごとたら/\立出たちいで今夜こんやは常よりも遲かりしぞ以後はちと早く歸る樣に致されよと睨付ねめつけて木戸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
取ても卅二歳少々ちと婆々ばゝすぎますけれども其代りしうと厄介やくかいも子供もなくうちは其女獨りにて若御内儀おかみさんに成ならば其こそ/\貞女ていぢよ御亭主ごていしゆ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「豊世——お前は私のことばかり心配なように言うが、自分のことも少許ちと考えてみるが可い——そうまたお前のように周章あわてることは無いぞや」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
愛するのに不思議はないが、僧侶ばうずといふ身分に対してちと不都合だと思われるむきは、どうか成るべく内聞にして置いて欲しい。道命も名僧だし、和泉式部も聞えた歌人うたよみの事だから。
帆村探偵対「ウルフ」の、血飛ちと肉裂にくさけるの争闘は、ようやく機が熟してきたようであった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
今日は駿河路の由不二の絶景奉遠察候。晩景は尚さらと奉存候。鳥渡ちとうかみ申候。いちめんに不二の裾野の小春哉。御一笑可被下候。頓首。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)