些少ちと)” の例文
些少ちとどうも児戯に過ぎる……いずれ御蔵内の黄金なども、何処かへ移したことだろうがさて何処へ移したかな? これは是非とも調べなければならない
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いまはじめて相分あいわかった。——些少ちとじゃがりょうを取らせよう。」
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
取扱ひさせる事は些少ちと無念ぶねんなるべし此以後は隨分ずゐぶんこゝろ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
食ふも知ずこまりしことと咄しければ荒熊あらくまは聞て然共々々さうとも/\文右衞門めが召捕めしとられなば手前は第一番の引合にて同類どうるゐ同樣どうやうなりと云ければ辨慶は勃然むつとして其樣そんなに馬鹿にするなおらおいちやア憚りながら少しもうしくらい事など仕た事アネヘと彼是咄しあひ乞食こつじき仲間は些少ちとねたましき心より種々に氣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)