“暗”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
くら44.6%
やみ32.3%
あん8.2%
ぐら6.1%
そら2.3%
くれ1.8%
くろ1.5%
0.8%
くらい0.3%
くらがり0.3%
(他:11)1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“暗”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)23.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語8.4%
文学 > 日本文学 > 詩歌3.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
てんくらい、くらい、うみおもて激浪げきらう逆卷さかまき、水煙すいゑんをどつて
「これは何から写したのか。お前は灯はともさないと言い張るそうだが、くらがりで画がかけるのか。」とお聞きになりました。
黄金鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
萌黄もえぎの光が、ぱらぱらとやみに散ると、きょのごとく輝く星が、人を乗せて外濠そとぼりを流れて来た。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
といって、舌を噛み切って死ねば、妾の腹にある胎児は、やみから暗へ葬られるのだと気がつくと、妾はハッと正気に返った。
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
今日も浅草へ行ったらどうかなるだろうという料簡りょうけんあんに働らいて、足がおのずとこっちに向いたのである。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
相手の淡泊さっぱりしないところをあんに非難しながらも、自分の方から爆発するような不体裁ふていさいは演じなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しばらくするとくまは、このときまで、まだ、うすぐらかたすみにじっとしているにわとりほういて、
汽車の中のくまと鶏 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あさ、まだうすぐらいうちから、にわさきの木立こだちへ、いろいろの小鳥ことりんできてさえずりました。
すずめを打つ (新字新仮名) / 小川未明(著)
講義になるとすると、私の講義はそらではやらない、云う事はことごとく文章にして、教場でそれをのべつに話す方針であります。
文芸の哲学的基礎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は坊主ではなかつたが、学生時代には印度哲学を専攻したために、二三の短い経文はおぼろげながらそらんじてゐたから。
黒谷村 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
はるさればくれ夕月夜ゆふづくよおぼつかなしも山陰やまかげにして 〔巻十・一八七五〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
多「それでもわしア斯うやってくれえ所で言葉を掛けちゃア済まねえが、あんたは本当の吉田八右衞門様にちげえねえかな」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
その提燈ちょうちんは、かみがすすけているので、くろうございました。
幸福のはさみ (新字新仮名) / 小川未明(著)
無器用な作りを見せた笛にも、やはり田舎らしい、くろずんだよい音いろがあつた。
笛と太鼓 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
くずれた、幾分は砂川すながわの底に落ちて、浮世の表から、らい国へ葬られる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ぐりにぐればさて燈臺とうだいのもとらさよ
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
猟銃りょうじゅうからあおけむりは、くらいうえくもようちのぼりました。
くらいところても、銀座ぎんざあかるみをあるひと足音あしおときこえた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
やがて大那須野おほなすのはらくらがりを、沈々ちん/\としてふかおほきあなしづむがごとぎてく。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今や楠党は主力を東条に集結し、別軍は河内のくらがり峠を固めて、敵を待った。
四条畷の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
びんか、つぼか、其の薬が宛然さながら枕許まくらもとにでもあるやうなので、あまりの事に再び目をあけると、くらやみの中に二枚の障子。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
『でも仕様がありませんもの。ドーブレクはすぐにそれを安全な所へかくしてしまったでしょうし、それに捕縛など仕ようものならば、あの醜穢きたない問題がまたまた火の手を揚げて、くらやみの恥をあかるみへ出す様なものですからね』
水晶の栓 (新字新仮名) / モーリス・ルブラン(著)
かべふすま天井てんじやうくらがりでないものはなく、ゆきくるめいたにはひとしほで
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
夜軍よいくさなりて、くらさは暗し、大将軍頭中将重衡、般若寺の門に打立うちたちて『火を出せ』とのたまふ程こそありけれ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
『でせう——それそこが瀬川君です。今日こんにちまで人の目をくらまして来た位の智慧ちゑが有るんですもの、余程狡猾かうくわつの人間で無ければの真似は出来やしません。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
お互にはんたいのくらやみに向いていて、骨にしみるような雨の音をわびしく聞き入りながら次第に何か話したいような妙な経験したことのない状態にいた。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
いにしへの秋の夕べの恋しきに今はと見えし明けれの夢
源氏物語:41 御法 (新字新仮名) / 紫式部(著)
昼間黒壁にいたりしことは両三回なるが故に、地理はそらんじ得たり。
黒壁 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
縮却項暗嗟吁 くび縮却ちぢめ ひそかに嗟吁さう
僧堂教育論 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
イヘ玉笛ギヨクテキアンコヱトバ
武者窓日記 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
かれ等われよりオロカにしてわれよりしれものなるに、來りてわれを侮りわれを辱しむ。
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)