“今茲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ことし63.6%
こんじ27.3%
いまここ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ついこのごろよそから連れ込んで来て、細君に育てさしている、今茲ことし四つになる女の子のことも、気にかかりだした。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
わたくしは今茲こんじ甲子の春正徳寺に赴きその孫女に面会した。その時聞き得た南園の逸事談は『葷斎くんさい漫筆』と題した鄙著ひちょに記してあるのでここには言わない。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今茲いまここへ来て何を考えたって役には立たない。未だ雨も降らないのに、出水を心配するなどは猶更なおさら無駄な話だ。こう思いつつ何も考えない事にして、仰向あおむけに踏んぞりかえった。
大雨の前日 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)