“宛然”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
さながら55.0%
まるで21.5%
えんぜん14.8%
ゑんぜん4.7%
まるきり1.3%
あたかも0.7%
あだかも0.7%
そつくり0.7%
ちやうど0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“宛然”を含む作品のジャンル比率
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語7.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.7%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行2.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
宛然さながら生けるが如くならしむるものはけだしそのモデルと時代を同じくし感情をともにする作家でなければならない。
十日の菊 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
フト前日の新聞を取り上げて見ると、この一隊の演習行軍の記事が出てゐて、「宛然さながら一幅の繪卷物の如し」と書いてあつた。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
で、ると、宛然まるで空々そら/″\しい無理むり元氣げんきして、ひて高笑たかわらひをしてたり
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『へえ——学校にも居られなくなる、社会からも放逐される、と言へば君、非常なことだ。それでは宛然まるで死刑を宣告されるも同じだ。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
その顔面の皮膚の下から見る見る現われて来た兇猛な青筋……残忍な感情を引き釣らせる筋肉……それは宛然えんぜんたる悪魔の相好であった。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ふねよりふねわたりて、其祝意そのしゆくいをうけらるゝは、当時そのかみ源廷尉げんていゐ宛然えんぜんなり
隅田の春 (新字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
其処そこ宛然ゑんぜん作者自身も、和泉式部いづみしきぶの友だちだつたやうに、虚心平気に書き上げるのである。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
脇差わきざしを横たへ、木刀ぼくたうひつさげたる状、彼自身宛然ゑんぜんたる○○○○なり。
彼は絨毯の上を、しっかりと歩んでいたつもりであったが、もし傍観者があったならば、その足付が、宛然まるきり躍っているように見えたかも知れない。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
彼は絨毯の上を、しつかりと歩んでゐたつもりであつたが、もし傍観者があつたならば、その足付が、宛然まるきり躍つてゐるやうに見えたかも知れない。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
自転車にまたがっている彼女の姿は宛然あたかも働きものの娘さんを一枚の絵にしたようだ。
落穂拾い (新字新仮名) / 小山清(著)
斯うして千曲川の下流に添ふ一面の平野は、宛然あだかも、戦場の光景ありさまであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
いや、それよりも、たうげ屋根やねちかかつた、あの可恐おそろしくもみね宛然そつくりであります。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それから横手よこてさかはうかゝつてると、るわ/\、打石斧だせきふが、宛然ちやうど砂利じやりいたやう散布さんぷしてる。