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宛然
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ゑんぜん
ふりがな文庫
“
宛然
(
ゑんぜん
)” の例文
つらつら
按
(
あん
)
ずるにわが俳諧修業は「ホトトギス」の厄介にもなれば、「
海紅
(
かいこう
)
」の世話にもなり、
宛然
(
ゑんぜん
)
たる
五目流
(
ごもくりう
)
の早じこみと言ふべし。
わが俳諧修業
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
之が堤防を築き、之が柵門を建られつれど、進歩の勢力は之に激して更に勢を増すのみにして、反動の盛なると共に正動も
亦
(
また
)
盛にして、今や
宛然
(
ゑんぜん
)
として
欧羅巴
(
ヨーロッパ
)
ナイズされんとせり
英雄論:明治廿三年十一月十日静岡劇塲若竹座に於て演説草稿
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
僕は頭重うして立つ
能
(
あた
)
はず。円月堂、僕の代りに
徹宵
(
てつせう
)
警戒の任に当る。
脇差
(
わきざし
)
を横たへ、
木刀
(
ぼくたう
)
を
提
(
ひつさ
)
げたる状、彼自身
宛然
(
ゑんぜん
)
たる○○○○なり。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
宛然
(
ゑんぜん
)
僕にその
硯屏
(
けんびやう
)
を買ふ義務でもありさうな
口吻
(
こうふん
)
である。しかし
御意
(
ぎよい
)
通りに買つたことを
未
(
いま
)
だに後悔してゐないのは室生の為にも僕の為にも
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
欣懐
(
きんくわい
)
と云ふ
外
(
ほか
)
はない。
野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
たとへば日本の王朝時代は、男女関係の考へ方でも、現代のそれとは
大分
(
だいぶ
)
違ふ。
其処
(
そこ
)
を
宛然
(
ゑんぜん
)
作者自身も、
和泉式部
(
いづみしきぶ
)
の友だちだつたやうに、虚心平気に書き上げるのである。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
宛然
(
ゑんぜん
)
僕にその硯屏を買ふ義務でもありさうな
口吻
(
こうふん
)
である。しかし
御意
(
ぎよい
)
通りに買つたことを
未
(
いま
)
だに
後悔
(
こうくわい
)
してゐないのは室生のためにも僕のためにも
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
欣懐
(
きんくわい
)
といふ
外
(
ほか
)
はない。
身のまはり
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いや、コレクシヨンと云ふよりも寧ろ
宛然
(
ゑんぜん
)
たる博物館である。
僻見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“宛然”の意味
《形容動詞》
そっくりなさま。そのままであるさま。
(出典:Wiktionary)
宛
常用漢字
中学
部首:⼧
8画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“宛”で始まる語句
宛
宛名
宛行
宛城
宛嵌
宛転
宛字
宛如
宛子
宛子城