“欣懐”の読み方と例文
読み方割合
きんくわい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ああ、嘘、先生の業、何ぞ千万のうれひ無くして成らんや。我等手をひたひに加へて鏡花楼上の慶雲を見る。欣懐きんくわい破願を禁ず可からずといへども、眼底又涙無き能はざるものあり。
「鏡花全集」目録開口 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
宛然ゑんぜん僕にその硯屏けんびやうを買ふ義務でもありさうな口吻こうふんである。しかし御意ぎよい通りに買つたことをいまだに後悔してゐないのは室生の為にも僕の為にもかく欣懐きんくわいと云ふほかはない。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
宛然ゑんぜん僕にその硯屏を買ふ義務でもありさうな口吻こうふんである。しかし御意ぎよい通りに買つたことをいまだに後悔こうくわいしてゐないのは室生のためにも僕のためにもかく欣懐きんくわいといふほかはない。
身のまはり (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)