“ゑんぜん”の漢字の書き方と例文
語句割合
宛然100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宛然ゑんぜん僕にその硯屏けんびやうを買ふ義務でもありさうな口吻こうふんである。しかし御意ぎよい通りに買つたことをいまだに後悔してゐないのは室生の為にも僕の為にもかく欣懐きんくわいと云ふほかはない。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
たとへば日本の王朝時代は、男女関係の考へ方でも、現代のそれとは大分だいぶ違ふ。其処そこ宛然ゑんぜん作者自身も、和泉式部いづみしきぶの友だちだつたやうに、虚心平気に書き上げるのである。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
宛然ゑんぜん僕にその硯屏を買ふ義務でもありさうな口吻こうふんである。しかし御意ぎよい通りに買つたことをいまだに後悔こうくわいしてゐないのは室生のためにも僕のためにもかく欣懐きんくわいといふほかはない。
身のまはり (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)