“虞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おそ49.2%
おそれ46.6%
2.3%
うれい0.4%
おもんぱか0.4%
きづか0.4%
オソ0.4%
オソレ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これに乗じて城兵は、城外へ押し出して敵を追跡し、これを殲滅しようとしたけれど、伏兵のおそれありとなし、謙信はこれを制止した。
老狸伝 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
それに今陸にのぼつて見ると、これから真直にどこまででも行かれる。元の所に帰るやうなおそれは無い。これまでとは大ぶ工合が違ふ。
復讐 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
あるじ劉恢から(時節は来た。これをたずさえて、幽州の劉虞りゅうぐを訪ねてゆき給え。は自分の親友だから、君の人物を見ればきっと重用するだろう)
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
和女おまえなぞは決してそういううれいもあるまいけれども自分の心で人物の良否りょうひや事の善悪を判断し得ると思うと大きな間違いだ。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
然らずして、いたづらに聞見をむさぼるのみならば、則ち或はがうちやうじ非をかざらんことを恐る。謂はゆるこうに兵をし、たうりやうするなり、おもんぱかる可し。
柵の外に立ちて列車の行くを送りしはひとり間貫一のみにあらず、そこもとにつどひし老若貴賤ろうにやくきせん男女なんによは皆個々の心をもて、愁ふるもの、楽むもの、きづかふもの、或は何とも感ぜぬものなど
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その氷の山にムカうて居るやうな、骨のウヅく戦慄の快感、其が失せて行くのをオソれるやうに、姫は夜毎、鶏のうたひ出すまでは、ホトンド、祈る心で待ち続けて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
女寅のおえん、容貌カホツキなら物ごしなら宛然ソツクリその人である。唯折々野暮な姿を見せるのは、刻明な世話女房と見えるオソレがある。
封印切漫評 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)