“虞美人”の読み方と例文
読み方割合
ぐびじん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この辺は、かん高祖こうその大軍をやぶった古戦場である。またかの有名な項羽こうう虞美人ぐびじんが最期の悲涙を濡らして相ようした烏江うこう夜陣やじんのあとも近い。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
項羽は能く虞美人ぐびじんに別るゝことを得たれども、吾人は此の悲しき「運命」と一刻も相別るゝを得ざるものなり。
人生に相渉るとは何の謂ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
唯この俗伝を生じたのも或は虞美人ぐびじんの血の化して虞美人草となつた話に根ざしてゐるかと思ふだけである。
鴉片 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)