“おそれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オソレ
語句割合
38.2%
恐怖18.8%
16.2%
6.1%
4.2%
畏怖3.6%
3.2%
2.6%
鬼胎1.9%
恐懼1.3%
懼怖0.6%
0.6%
恐縮0.6%
危惧0.3%
可恐0.3%
怖恐0.3%
0.3%
杞憂0.3%
畏憚0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此奴らはとにかく丈夫に固着している故、浪が烈しく岩に打当てても離れるがなく、随って岩に打付けられるような恐れもない。
『隠せ』——其を守る為には今日迄何程の苦心を重ねたらう。『忘れるな』——其を繰返す度に何程の猜疑恐怖とを抱いたらう。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
鶯の声を聞くときの如きは、深山の春の快感を誰にも味わせたきものであると思わぬことはない。三月になれば途中雪なだれのはない。
尾瀬沼の四季 (新字新仮名) / 平野長蔵(著)
依て此石を庚申塚に祭り上に泥土て光をかくす、今むしてあり。好事の人この石をへども村人あらん㕝をてゆるさずとぞ。
恐らく、一人だけに頼んだのでは、猫婆されるが充分にある故、老人は万全を期して三人に同じ事を委嘱したのであろうと。
南島譚:03 雞 (新字新仮名) / 中島敦(著)
すると、再びあの苦悩が、しんしんと舞いもどってきて、彼女は、深い畏怖に打たれた声で叫んだ。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
おほき教育御勅語などを引きて論ずることの流行は、この方かへつて危険と申すものに候はずや。
ひらきぶみ (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
「おや、何をするの」と母は手紙の断片を持ったまま、下から仰向いた。眼と眼の間にの色が明かに読まれた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼らは常にその良人に見捨てられては、ち路頭に迷わんとの鬼胎き、何でもり付きて離れまじとはむるなり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
恐懼て日光を見ず、もし強いて戸を開きて光明そのに一注せば、渠は立処に絶して万事まむ。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
家を失いて流浪しには死するならんとの意である。「懼怖の王」は死を指したのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
只〻まだ見ぬ敵にをなして、輕々しく帝都を離れ給へる大臣殿の思召こそ心得ね。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
「歯くさが着いてはりませぬか。恐縮や。……えひゝ。」とニヤリとして
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「はい」と云ったが矩之丞の顔には、不安と危惧とが漂っている。
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
を光らし、姫をめて)まだそのようなわやくをおっしゃる。……身うちの衆をお召出し、お言葉がござりましては、わやくが、わやくになりませぬ。天の神々、きこえも可恐じゃ。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見て馴々敷種々と申なるべしと思ひ内心には甚だ怖恐しなれども爰ぞ我身の一大事一生懸命にを張落付たるにて我等は行先未だ決せず其譯は召使ひたる仲間に貯への金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ここにおいてか警察部長は万一をおもんぱかり、彼に向かってせつに集会を中止せんことを求めたけれども、元来彼ロイド・ジョージは、自らみてからずんば寛博といえどもざらんや
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)
ありとしも見えわかぬ棹取杞憂深げに
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
多少の畏憚を以て行き違うものもあるが、どうかすると、あぶなく突き当りかけて、かえってこっちの間抜けをり顔に過ぎて行くものもある。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)