畏怖おそれ)” の例文
「かれくろがねうつわを避くればあかがねの弓これをとおす、ここにおいてこれをその身より抜けばひらめやじりそのきもよりで来りて畏怖おそれこれに臨む」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
すると、再びあの苦悩が、しんしんと舞いもどってきて、彼女は、深い畏怖おそれに打たれた声で叫んだ。
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
流石さすがにお志保の居る側で、穢多といふ言葉が繰返された時は、丑松はもう顔色を変へて、自分で自分を制へることが出来なかつたのである。怒気いかり畏怖おそれとはかはる/″\丑松の口唇くちびるに浮んだ。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
忍び寄る影あり、そや、——畏怖おそれ
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
きたむかへるわが畏怖おそれの原の上に
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
不可思議の畏怖おそれみた落日が
しゆ畏怖おそれくわとりひびく。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
暗転の前の畏怖おそれをもつて
傾ける殿堂 (新字旧仮名) / 上里春生(著)
「それ全能者のわが身に入りわがたましいその毒を飲めり、神の畏怖おそれわれを襲い攻む」
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
畏怖おそれ エミイル・ヴェルハアレン
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
苦惱なやみ畏怖おそれ双輪もろわたかく響く
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
嗚呼今か畏怖おそれの極み
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
北にむかへるわが畏怖おそれの原の上に
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
畏怖おそれ
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)