“塗”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
まみ37.8%
34.1%
ぬり14.1%
なす4.1%
3.1%
まぶ2.2%
1.3%
ぬっ0.6%
0.6%
みち0.6%
(他:5)1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“塗”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.2%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)4.1%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
彼の眼の前には見覚えのある線路の継目と、節穴の在る枕木と、その下から噴き出す白い土にまみれた砂利の群れが並んでいた。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
で何事に依らず氣疎けうとくなツて、頭髪かみも埃にまみれたまゝにそゝけ立ツて、一段とやつれひどく見える。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
泣粧きふしやうしたにのみうす白粉おしろい一刷ひとはけして、ぐいとぬぐく。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして全体をさわれないくらい熱くしておいて封蝋ふうろうり、その上をさらにすっぽり封蝋でつつんでしまうのである。
実験室の記憶 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
なお、かし本屋の店頭でもそうだし、ここでの紫の雨合羽に、ぬりの足駄など、どうも尋常ただな娘で、小説家らしい処がない。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鋼線はりがねはりを持ち、橋がペンキぬりになって、黒塀が煉瓦れんがかわると、かわず、船虫、そんなものは
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
丁度油をコテコテなすってかつらのように美くしく結上ゆいあげた束髪そくはつが如何にも日本臭いと同様の臭味があった。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
「それに、君の絵はユニークなものらしい。筆を使わずに、指で絵具をなする指頭画というのがあるそうだが、君のはその流儀なんだね?」
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
燃えついたばかりのほのおに照らされた主婦の顔を見ると、うすく火熱ほてった上に、心持御白粉おしろいけている。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「化粧に、顔へけるものさ。鉛華えんかもあれば、もちごめの粉でこしらえたものもある」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
笈摺おいずるも古ぼけて、旅窶たびやつれのした風で、白の脚絆きゃはんほこりまぶれて狐色になっている。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
火藥をまぶした觀世撚を、小さい穴へ差し込めば宜い、その先へ長くて丈夫で品の良い線香を立てた。
丁度その時に、医者は血にみれた手を気にしながら、車内から出て来た。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
汽車が桔梗ヶ原を通行するとき、原にはほこりと見まぎらわぬほどに、灰が白くかかって、畑の桑は洪水にでもひたされたあとのように、葉が泥みれになって、重苦しく俯向いている、車中の土地の人は
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
今でも私のぬっ虫喰塗むしくいぬりの脇差わきざしの鞘が宅に一本あるが、随分不器用なものです。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
しかしトマトは安い代りにマイナイスソースの固いのを作ってパンへぬってトマトを挟まなければなりませんからマイナイスソースの代を一人前一銭ずつ二十人で二十銭と致しましょう。それで何ほどになりました。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
自分はかくあまりに顕著な例を挙げてみると、同じチビキの石でも引っ張るほうの千曳きと生き物の血をいたほうのチビキとの二つの区別があり、また起原があることがあいわかる。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
作者がもし、床やテーブルにはニスをいた、外観は実に高尚で光り目映ゆいばかりの役所の中を通り過ぎるようなことがあれば、もうおとなしく伏目になって足許ばかり見ながら、出来るだけ早く駈けぬけようとする、従って、何がそこでいとも盛大に行われているのやら、まるきり分らないのである。
しかしていわんやまたザラに世上に跋扈ばっこする道で聞きみちに説く輩においてをやだ。
これみちに遇う。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
第三に尋常のものと違って、まがいの西洋館らしく、一面に仮漆ニスかかっていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大日如来くだんの四仏を供養せんとてこうとうの四菩薩を流出す(外四供養そとのしくよう)、とは、
はたしてかくのごとくんば、耕者みな王の野に耕さんと欲し、商賈しょうこみな王の市におさめんと欲し、行旅みな王のに出でんと欲し、たちまちにして太平洋中の一埠頭ふとうとなり、東洋の大都となり
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
同時に堪え難い空腹に襲われかけている事に気が付いたので、傍に落ちていた帯を締め直すや否や、右手を伸ばして、生温かい牛乳の瓶を握りつつ、左手でバタをすくった焼麺麭パンを掴んでガツガツと喰いはじめた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
絶間無き騒動のうち狼藉ろうぜきとしてたはむれ遊ぶ為体ていたらく三綱五常さんこうごじよう糸瓜へちまの皮と地にまびれて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
宮は見るより驚くいとまもあらず、諸共もろともに砂にまびれて掻抱かきいだけば、閉ぢたるまなこより乱落はふりおつる涙に浸れる灰色のほほを、月の光は悲しげに彷徨さまよひて、迫れる息はすさましく波打つ胸の響を伝ふ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)