“贖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あがな71.4%
つぐな11.7%
アガナ9.1%
あがなひ3.9%
あが1.3%
あがない1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまだにあがなわれないほどの罪科を犯した自分らであったろうか。——内心の不平は、思いあまった人々の眼を血走らせるのであった。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
人間の獣慾を惟一ゆゐいつの目的として描出するのいひにあらず、人間に不完全の認識あるよりして、何物かを得て之をつぐなはんとの慾望は天地間自然の理なれば
「歌念仏」を読みて (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
横佩家ヨコハキケの人々の心を、思うたのである。次には、女人結界ケツカイを犯して、境内深く這入つた罪は、郎女自身にアガナはさねばならなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
請ふ告げよ、人その破れる誓ひの爲、汝等の天秤はかりくるも輕からぬほど他の善をもて汝等にあがなひをなすことをうるや。 一三六—一三八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
まさしくかたちは移っていったというだけである、あきつ自身にも「嫁ぐ」という気持は少しもなかった。大三郎の帰るまでより女の世話をする、それがせめてもの罪のあがないだと思った。
日本婦道記:萱笠 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
はからずも十字架による罪のあがないの真理を予見せしめ給うたのですが、今度も同じような事件の成行きでありました。
大宅おほや父子おやこ多くの物を二一〇まひして罪をふによりて、百日がほどにゆるさるる事を得たり。かくて二一一世にたちまじはらんも面俯おもてぶせなり。姉の大和におはすをとぶらひて、しばし彼所かしこに住まんといふ。