“結界”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けっかい55.6%
ケツカイ33.3%
けつかい11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さぎのように風に吹かれてたたずんでいる二人の女性にょしょうがあった。雲母坂きららざかの登り口なのである。ここから先は女人にょにんの足を一歩もゆるさない浄地の結界けっかいとされているのだ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
横佩家ヨコハキケの人々の心を、思うたのである。次には、女人結界ケツカイを犯して、境内深く這入つた罪は、郎女自身にアガナはさねばならなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
結界けつかいを越えて廣い板の間を歩くと、參詣人の投げた文久錢が足の裏に冷りとした。常に下ろしてあるすだれをかゝげて、東のつぼねに入つたが、古臭い空氣が鼻をいて、自分の姿さへ見られぬ暗黒である。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)