“女性”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にょしょう52.3%
によしやう10.1%
おんな7.4%
ひと5.4%
ニヨシヤウ4.0%
をんな4.0%
ぢよせい3.4%
じょせい2.0%
によせう1.3%
おなご1.3%
じよせい1.3%
によしよう1.3%
によせい1.3%
じょしょう0.7%
たおやめ0.7%
にょせい0.7%
ニシヨウ0.7%
ニヨシヨウ0.7%
ミス0.7%
レデイ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
優雅、温柔おんじゅうでおいでなさる、心弱い女性にょしょうは、さような狼藉にも、人中の身を恥じて、はしたなく声をお立てにならないのだと存じました。
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
旅の若い女性によしやうは、型摺りの美しい模様をおいた麻衣を著て居る。笠は浅いへりに、深いはなだ色の布が、うなじを隠すほどにさがつてゐる。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
御覧ごらんのとおりわたくしなどはべつにこれともうしてすぐれた器量きりょう女性おんなでもなく、また修行しゅぎょうったところで、多寡たかれてるのでございます。
何しろあの人たちは本当の女性ひとなんだからね……ただ整形外科の医学の方は人の顔の美醜を自由に造りかえる位にはいっている。
地図にない島 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
歴史に伝へる行跡を近代の感情で理解して行くと、女みこは極めてやさしく、心は其かんばせに匂ふが如く、美しい女性ニヨシヤウであつた。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
露ほどの愛情をたぬ女性をんなの生涯、その女性を中心とした一家の運命、見る聞くに如何ばかり吾等若い者の胸を凍らしめて居るであらう。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
余は前回ぜんくわいに述べし如く乳房の突起は實際じつさいの形に非ずして女性ぢよせいの印しなりとしんずる者なるが、此事にしてあやまり無くば
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
かくんな手続てつづきでうまれたのでございますから、天狗てんぐというものは全部ぜんぶ中性ちゅうせい……つまり男性だんせいでも、また女性じょせいでもないのでございます。
さうして、其くもみねをよく見ると、真裸まはだか女性によせう巨人きよじんが、かみみだし、身をおどらして、一団となつて、れ狂つてゐるやうに、うまく輪廓をらした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「そうして、あの人の手は、女性おなごの血に染んでいるのでございますね。あの人は、足でおなごのまことに踏みつけて、立っていらっしゃるのでございます」
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
女性じよせい無邪氣むじやきなる輕薄けいはくわらひ、さら一旦いつたんあたへたる財貨ざいか少娘こむすめ筐中きようちうよりうばひて酒亭一塲しゆていいちじやう醉夢すいむするのじようかしめついふたゝ免職めんしよくになりしこと
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
伏し目に半ば閉ぢられた目は、此時姫を認めたやうにすゞしく見ひらいた。軽くつぐんだ唇は、この女性によしように向うて物を告げてゞも居るやうに、ほぐれて見えた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
名誉とは何事です、誰の名誉に関はるのです、殺人と掠奪りやくだつ稼業かげふにする汝等なんぢらに、何で人間の名誉がありませうか、——女性によせい全体の権利と安寧との為めに、必ず之を公にして、社会の制裁力を
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
曲者くせもの!」という女性じょしょうの声。
善悪両面鼠小僧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
六波羅ろくはらやかたとかまた平家の門葉もんよう第宅ていたくには、夜となれば月、昼となれば花や紅葉、催馬楽さいばらの管絃のに、美酒と、恋歌こいうた女性たおやめが、平安の夢をって、戦いと戦いとの、一瞬の間を、あわただしく
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今度こんどかわって、事情じじょうめに自殺じさつげた一人ひとり女性にょせいとの会見かいけんのおはなしいたしましょう。
尊い女性ニシヨウは、下賤な人と、口をきかぬのが當時の世の掟である。何よりも、其語は、下ざまには通じぬもの、と考へられてゐた。それでも、此古物語りをする姥には、貴族の語もわかるであらう。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
今ふつと明るくなつた御燈ミアカシの色で、その姥の姿から、顏まで一目で見た。どこやら、覺えのある人の氣がする。さすがに、姫にも人懷しかつた。ようべ家を出てから、女性ニヨシヨウには、一人も逢つて居ない。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
一番大がかりの実験は、コロラド大学で、三年にわたり、若い心理学者と数学者、ともに女性ミスの人であるが、その二人によって行われた。
……「女性レデイに出会ふと徹底的に狼狽するといふ病ひ——変態心理の一種——ガール・シヤイ。」
女に臆病な男 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)