“巨人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きよじん25.0%
きょじん21.9%
おおびと6.3%
おほびと6.3%
おおひと3.1%
おおおとこ3.1%
おほぴと3.1%
きよにん3.1%
オホヒト3.1%
オホビト3.1%
キヨジン3.1%
サイクロプス3.1%
ジャイアント3.1%
チイタン3.1%
チタン3.1%
ヂャイアント3.1%
モルフォ3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それで巨人きよじんせた西風にしかぜその爪先つまさきにそれを蹴飛けとばさうとしても、おそろしく執念深しふねんぶか枯葉かれはいてさうしてちからたもたうとする。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
そのとき、野原のはらうえそらにはあかくものようにんで、そのしたには、くろく、かしのが、巨人きょじんのようにそびえてえました。
平原の木と鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それからトザーの『土耳其高地の研究レサーチス・イン・ゼ・ハイランズ・オヴ・ターキー』巻二に、近世リチュアニア、セルビア、ギリシア等で、ドラコンは竜の実なく一種の巨人おおびと采薪たきぎとり狩猟かりを事とし、人肉を食うものとなり居るも
こちらはその大きな西瓜をうゑた人達ひとたちです。その人達は奈良ならの大仏を二つも合した程の巨人おほびとでありました。
漁師の冒険 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
神様達が、巨人おおひとのような、不思議な姿をなされて、8715
それは身長六しゃくを超えるかと思われる巨人おおおとこであった。顔が馬のように長くて、皮膚の色は瀬戸物のように生白かった。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
春の夜やとある小路こうぢに驚きぬ巨人きよにんのやうに見えし水甕みがめ
短歌 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
此部下は、人形ニンギヤウの形をとつた。巨人オホヒトの像で示されたのである。譬へば、日向岩川八幡の大人オホビト弥五郎の様なものが出来た。さうして、此が八幡神の行列には必、伴神として加はつた。
巨人オホビトの方は、既に服従したものである。だから行列に於いて、前立となるのである。
日本の巨人キヨジン伝説には、此行列の印象から生れた、と考へられるものがある。証拠は段々とある。
鍛冶屋の主人は馬の脚を膝に載せたままで、車が勢よく走りすぎるのを見ながら、手を休める。鐡砧かなしきの周圍の巨人サイクロプスたちは打鳴す鐡鎚をしばし止めて、鐡のめるのも構はない。
駅伝馬車 (旧字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
原始の巨人ジャイアントは、鋼鉄のような固い頭を振り立てて、きょうもまた霧の垂幕を背景バックにして、無言のまま日本の、陸地の最も高い凸点にぬーっと立っている、全能の大部分を傾けて
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
われわれは深い眠に陥っているが、彼等の眠というものは全くの別物なんだ。あすこで眠っているものは猩紅しょうこうの血、黄金の蛇だ。巨人チイタンつちを振う山が眠っているばかりだ。
人形は知識を得た人間に貶しめられ、権威と勢力を奪われ、沈黙のなかにとじこめられて、哀れにも小さく退化した巨人チタン族の後裔である。
人形芝居に関するノオト (新字新仮名) / 竹内勝太郎(著)
彼は可愛い小さな男の子で、巨人ヂャイアントの身のたけは正確にいうといくらあったかとか、妖精フェアリが小さいといっても幾センチ位だったかというような、こまかい質問をいつもするのだった。
その間に、人の頭ほどもある大昼顔が咲き鸚鵡や、巨人モルフォの蝶の目ざめるような鮮色。そしてどこかに、極楽鳥のほのぼのとした声がする。
「太平洋漏水孔」漂流記 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)