“大人”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとな77.8%
たいじん10.6%
うし6.1%
おとなし1.1%
だいじん0.8%
をとな0.8%
おおひと0.3%
オホビト0.3%
おおびと0.3%
おとっさん0.3%
ひじり0.3%
ませ0.3%
オトナ0.3%
サヒーブ0.3%
タアシン0.3%
ミコト0.3%
モンセニュウル0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鍛冶七かじしち——鍛冶もしていた鉄問屋——の裏には、猫婆ねこばばあがいるということなど、いつの間にか大人おとなよりよく知ってしまった。
旧聞日本橋:02 町の構成 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
こう大人おとなびた御挨拶あいさつをした。じんの木の四つの折敷おしきに若菜を形式的にだけ少し盛って出した。院は杯をお取りになって、
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
けれど、晁蓋の大人たいじんふう、呉用の学識、公孫勝や林冲の英気などが、自然、下風かふうに映るものか、不平などは見たくも見られない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
型と、礼儀を、重んぜざる者に、大人たいじんとなり、君子となり、達人となり、名人となり、聖域に至るの人ありというためしを聞かない。
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
四方よも大人うしふでにみしらせ、おのれ焉馬えんば判者はんじやになれよと、狂歌きやうかの友どち一ぴやく余人よにん
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
平田家では、彼の名を誓詞帳(平田門人の台帳)に書き入れ、先師没後の門人となったと心得よと言って、束脩そくしゅうも篤胤大人うしの霊前に供えた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そこで代助は、あの大人しさは、羞耻はにかむ性質の大人おとなしさだから、ミスの教育とは独立に、日本の男女なんにょの社交的関係から来たものだろうと説明した。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「いいえ、大人おとなしい、沢山たんと口もきかない人、そして病人なの。」
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
とて、小人しょうじんが英雄の心事を解し得ぬにたとえたが、この句はひとり人物の大小の差を示すのみにあらで、小人しょうじんと小人の間にも、大人だいじんと大人との間にも当たる言である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「ああ、これが一度は大人だいじんの奥さんとまで言われたことのある妹か」
霧の蕃社 (新字新仮名) / 中村地平(著)
學士がくし出立後しゆつたつごの一日二日より處業しよげうどことなく大人をとなびていままでのやうわがまヽもはず
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
娘の子のジユツプも円く踊子の様にひらいたので無くて、大人をとなの女の服装と同じく日本の衣物きものの様に細く狭く直立したのが流行はやつて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
天狗をグヒンというに至った原因もまだ不明だが、地方によってはこれを山の神といい、または大人おおひと・山人ともいって、山男と同一視するところもある。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
諸国に数多き大人おおひとの足跡の話は、話となって極端まで誇張せられ、加賀ではあの国を三足であるいたという大足跡もありますが、もとは長髄彦ながすねひこもしくは上州の八掬脛やつかはぎぐらいの、やや我々より大きいという話ではなかったかと思われます。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
けれども、仮りに、簡単な形を考へて見るとしたら、サイは、海系統のもの、大人オホビトは山系統のものと見てよいであらう。
私の考へ方としては、海の神の信仰が山の神の信仰に移つたとするのであるから、譬ひ磯良の信仰には、更に、山の大人オホビトの考へをば、反映して居るとしても、根本的には、古いものと見られる。
おびとはすなわち大人おおびとで、その首長であることを示し、造はすなわち御奴みやつこで、これを統率して天皇に仕え奉る臣隷であることを示している。
間人考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
君の家は江戸ではないか、大人おとっさんは開業医と開いたが、君の家に食客しょっかくに置てれる事は出来まいか。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
夫れ大人ひじりのりを立つる、ことわり必ず時に随ふ。いやしくも民にくぼさ有らば、何ぞ聖造ひじりのわざたがはむ。
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
もう一度怪しい声がしたらどう為やう、あれかこれか、真蒼な私の眼が列の端から端までずつと見渡すと、一緒にその大人ませた陋しい、眼の大きく額の白い子供の顔がさも恨めしさうにほろほろ泣いてゐる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
・分けた髪もだまりがちな大人オトナとなつてくれたか
其中日記:07 (七) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
それは、ジェソップ氏に対しても決して大人サヒーブとは云わないこと、印度人が、自らを卑くして駱駝らくだのように膝を折る、あれがチャンドの雰囲気にはないのだ。
一週一夜物語 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
大人タアシン! 大人!」
防備隊 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
布留フル大人ミコトは、嫋女タワヤメ眩惑マドヒによりて、馬じもの縄とりつけ、シヽじもの弓矢カクみて、大君の御令畏ミコトカシコみ、天離アマサカ鄙辺ヒナベマカる。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)