“流行”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はや74.8%
はやり16.7%
りゅうこう2.2%
りうかう1.7%
ばやり1.0%
はやつ0.6%
はやる0.4%
ばや0.4%
ファッション0.4%
はやら0.3%
(他:9)1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“流行”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸40.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語12.4%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆2.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
と云って昆布売りの女が見かえり見かえり出て行ったこともあります。嘘か本当か存じませぬが、その頃の福岡の流行はやり歌に、
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
みょうが屋の商牌は今でも残っていて好事家こうずか間に珍重されてるから、享保頃には相応に流行はやっていたものであろう。
「こりゃア、このせつ流行はやり縁起えんぎまわしの大黒絵じゃありませんか。……これが、いってえ、どうだというんです」
日記をつけることは、またこのごろの流行はやりのようになっていますが、それについても考えなくてはならないことがあります。
女中訓 (新字新仮名) / 羽仁もと子(著)
ずっとまえには、ちょっと旅行りょこうするのにも、バスケットをげてゆくというふうで、流行りゅうこうしたものです。
古いてさげかご (新字新仮名) / 小川未明(著)
この結婚けっこん不吉ふきつでございます。もし、ご結婚けっこんをなされば、このくに疫病えきびょう流行りゅうこうします。
赤い姫と黒い皇子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
此湯硫黄ゆわうの気ありてよく疥癬しつるゐし、一時いちじ流行りうかうして人群をなせり。
今年ことし三月さんぐわつなかばより、東京市中とうきやうしちうおだやかならず、天然痘てんねんとう流行りうかうにつき
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
鹿の子流行ばやりである。帯かたもとか、その鹿の子の端が、さっきからちらと見えていたが、母親に大声で笑われると、お次は、
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ウム、完全完全の看板流行ばやりだわい」
蠅男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
きいろい本の表紙には、“Trueツルー Loveラヴ”と書かれた。文科の学生などの間に流行はやつてゐる密輸入のアメリカ版の怪しいほんだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ほたるてえものは、むかし大分だいぶ流行はやつたもんだが、近来はあまり文士がたさわがない様になりましたな。う云ふもんでせう。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「そうさなじゃ困ったな。——おいあすこの西洋人の隣りにいる、こまかい友禅ゆうぜんの着物を着ている女があるだろう。——あんな模様が近頃流行はやるんだ。派出はでだろう」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やれ今では巴里ぱりではどんなかみの風が流行はやるの。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
「旦那、この節あ、剣術流行ばやりで猫も杓子しゃくしも、武者修行だ。この街道を歩く武者修行だけでも一日に五人や十人はきっと見かけますぜ」
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いずれは、小殿のお国でも、鎌倉にも負けぬほどな田楽流行ばやりを見ることかもしれませぬ」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
開演まぎわに馬車コウチエで駈けこんで、満員の全スタンドに思うさま着物を見せようというのが、マドリッド社交界の流行ファッションだ。
すぐに女王マタ・アリを中心に、色彩的な「饒舌じょうぜつ淫欲いんよく流行ファッション宮廷コウト」ができあがって、われこそ一番のお気に入りだと競争を始める。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
流行はやらしたは山県紋也であって、今宵も紋也は一軒の家の、土間の床几しょうぎへ腰をかけながら、チビリチビリと酒を飲んでいた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
もっともあのソプラノを一パイに張切ると持って生れた放浪的な哀調がニジミ出る。涯しもない春の野原みたような、何ともいえない遠い遠い悲しさが一パイに浮き上るのが傷といえば傷だ。日本では現在、あんなようなクラシカルな声が流行はやらないが、西洋に行ったら大受けだろう。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それから最後さいご流行りゆうこうしてたのは四角塚しかくづかでありますが、この前方後圓ぜんぽうこうえん四角しかくかたちはやがてすたれてしまつて
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
だがこのひとうた全體ぜんたいに、かならずしも世間せけんでいふようなものばかりでなく、やはり當時とうじ流行りゆうこうの、はでなこせ/\したものもないではありません。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
「そうでしょうか」と云う返事をしたが、すぐ真面目な調子で、「蛍てえものは、昔は大分流行はやったもんだが、近来は余り文士方が騒がない様になりましたな。どう云うもんでしょう。蛍だのからすだのって、この頃じゃついぞ見た事がない位なもんだ」と云った。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
近頃ハ和服ヲ洋服ノヨウニ着コナスヿガ流行はヤルヨウダガ、妻ハ反対ニ、洋服ヲ和服ノヨウニ着テイル。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
○網レースに、赤くエナメルした小さい小鳥のブローチや花などをところどころにつけたビクトリア時代の流行マトロンのキャップ
せいろんへ、せいろんへ——だれが言い出したともなく、一九二九年の旅行の流行モウドは、この新しく「発見されたせいろんへ」と、ここに一決した形で、いまのところ、せいろんは
ヤトラカン・サミ博士の椅子 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
フランスのある学者が『若し倒立さかだちしてあるくことが「流行モード」となつたとしたら、欧羅巴の婦人は些の躊躇もなく、みなそれを真似るだらう』と言うたことがあるが、これは多少皮肉ではあるが、西洋婦人の流行を追ふ心理状態を巧みに言ひ現はした言葉だと思はれる。
東西ほくろ考 (新字旧仮名) / 堀口九万一(著)
巴里の流行も伯林の流行も、世界の流行ヴォーグという流行はことごとく一変してしまうに違いあるまいと、彼女を見るたびに私はいつもそう思い、そしてそう思いながらも彼久を欧州へ連れて行くどころか! 私自身さえもはや故国へは帰ることもできず
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)