“唐物店”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうぶつみせ25.0%
たうぶつてん25.0%
とうぶつや25.0%
とうものみせ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
みやこは、ちょうどなつのはじめの季節きせつでありましたから、まち唐物店とうぶつみせには、流行りゅうこううつくしいがさが、いく種類しゅるいとなくならべてありました。
日がさとちょう (新字新仮名) / 小川未明(著)
この町の目貫めぬき唐物店たうぶつてんと洋服屋の四つ角まで来ると、長い町並が山伏町近くまで真直に見えた。大学が休暇の間は町の姿まで怠けて赭色しやいろに長く見える。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)
浪人は諸方に乱暴する、外国人は殺される、洋学者という洋学者は脅迫される。江戸市中の唐物店とうぶつやでは店をこわされる、実に物すごい世の中になりましたなんて、そんな話をして行きましたっけ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一品鍋に這入はいる毎に笑声が起る。もう煮えたという。まだ煮えないという。鍋の中では箸の白兵戦が始まる。酒はその頃唐物店とうものみせに売っていた gin というのである。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)