“季節”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きせつ61.5%
とき10.3%
シーズン10.3%
しゅん5.1%
シイズン2.6%
セエゾン2.6%
セゾン2.6%
せつ1.3%
テンポラダ1.3%
どき1.3%
セーゾン1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちょうどその季節きせつでありました。とおい、あちらにあたって、カン、カン、カンカラカンノカン、……というけいおとがきこえてきました。
海ほおずき (新字新仮名) / 小川未明(著)
野菜の名産地の尾張城下の郊外です、畑という畑には季節ときの野菜が、濃い緑、淡い緑、黄がかった緑などのかおを敷いておりましたっけ。
怪しの者 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
時あたかも季節シーズンの終わりで、長い夜が再びあらわれ始めて来た。けさ、前檣下桁フォア・ヤードの真上にまたまた星を見た。これは五月の初め以来最初のことである。
季節しゅん外れの霍乱で、源太郎の孫がやられたという話は聞いたが、それが大名の跡取りとは知らなかったよ。源太郎には孫が多勢あったはずだ」
こんなことは、ブライトンと言わず何処でも、盛り場の季節シイズンには毎日のように見られる、ほんの鳥渡した恋愛小冒険なのだ。
消えた花婿 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
エルマンスというのは、私どもの店のマネキンですが、毎年、『季節セエゾン』になりますと、沢山に外套やケープを持たせて、キャンヌやモンテ・カルロへやります。
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
会議に季節セゾンがないことと、猟師小舎でのやき肉のかわりにお茶のぬるいのとサンドウィッチで夜の十二時五十分までタバコでもうもうした席に坐っていなければならないことです。
赤い貨車 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
いまから丁度ちやうどねんまへ季節せつさくら五月ごぐわつ中旬なかばある晴朗うらゝか正午せうご時分じぶんであつた。
学校卒業と同時に最後のみがきポリッシュをかけるべく「大陸をしてドュイング・ゼ・カンテネント」いた彼女が、無事にこの西班牙スペイン国マドリッド市まで来たとき、それはちょうど季節テンポラダ
新聞記事だねの夏枯れ季節どきに入りかけた時分なので、私のいる福岡時報は勿論のこと
空を飛ぶパラソル (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これは追放人エキスパトリエ等の口から口に伝えられていることわざである。つまり六月一ぱいまでは何かと言いながら年中行事の催物もよおしものが続き、まだ巴里にがある。此の後は季節セーゾンが海岸の避暑地に移って巴里はからになる。
巴里祭 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)