“氈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かも60.5%
せん28.9%
むしろ5.3%
かお2.6%
きれ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のちに僕の死んでゐるのが、そこで見出されるだらう。長椅子に掛けてある近東製のかもを、流れ出る僕の血がけがさないやうにするつもりだ。
不可説 (新字旧仮名) / アンリ・ド・レニエ(著)
この壁柱かべはしら星座せいざそびえ、白雲はくうんまたがり、藍水らんすゐひたつて、つゆしづくちりばめ、下草したくさむぐらおのづから、はなきんとりむし浮彫うきぼりしたるせんく。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
朕においてすら、身は殿上にあるも、針のむしろに坐しているここちがする。——ああ、いつの日、このしいたげとはじとからのがれることができるであろう。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
野菜の名産地の尾張城下の郊外です、畑という畑には季節ときの野菜が、濃い緑、淡い緑、黄がかった緑などのかおを敷いておりましたっけ。
怪しの者 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おっていらっしゃいましこの寝台へ。……そうして誰が参っても、このきれで顔を隠し、じっと黙っておいで遊ばせ。……すぐに帰って参ります」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)