“毛氈苔”の読み方と例文
読み方割合
もうせんごけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
可憐な白山小桜は北アルプスや奥上州方面の山に多い、やや多量に水気を含んだ湿地であれば、必ず白山小桜と毛氈苔もうせんごけの群落が見られる。
山の魅力 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
泣いてもわめき叫んでも、追付かない、そして身体は毛氈苔もうせんごけに粘られた小虫のように、徐々に溶かされて行く、溶かされるのを知りつつ、何と術もなく、じーじー鳴きながら捉えられている。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
毛氈苔もうせんごけ一面に生いて、石を踏み尽したる足の快さ言わん方なし。岸に近く、浮草にすがりて、一羽の蜻蜓とんぼの尾を水面に上下するを見る。卵を生むにや。こころみに杖にて追いて見たるに、逃げむともせず。
層雲峡より大雪山へ (新字新仮名) / 大町桂月(著)