むしろ)” の例文
朕においてすら、身は殿上にあるも、針のむしろに坐しているここちがする。——ああ、いつの日、このしいたげとはじとからのがれることができるであろう。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けふなん葉月はづき十四日の野辺のべにすだく虫の声きかんと、例のたはれたる友どちかたみにひきゐて、両国りょうごくの北よしはらの東、こいひさぐいおさきのほとり隅田のつつみむしろうちしき
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)