“氈車”の読み方と例文
読み方割合
せんしゃ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
曹操の面部はれあがり、金瘡きんそうは甚だ重かった。彼は、その病躯を氈車せんしゃのなかに横たえ、敗戦の譜いたましく、残余の兵をひいて帰った。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……では」と、そこの門で、董卓に暇を乞うていると、ふと、氈車せんしゃの内から、貂蝉のひとみが、じっと、自分へ、無言の別れを告げているのに気づいた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「謝す。謝す。——王允司徒おういんしと、ではこの美女は、氈車せんしゃに乗せて連れ帰るぞ」
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)