“かお”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カオ
語句割合
顔53.1%
面12.7%
香11.0%
薫9.0%
貌7.2%
容貌1.9%
表情1.2%
顔面0.8%
馨0.6%
㒵0.2%
面貌0.2%
顔色0.2%
顔貌0.2%
嬌面0.1%
面部0.1%
容0.1%
形貌0.1%
氈0.1%
相貌0.1%
臉0.1%
芳0.1%
酡顔0.1%
顏0.1%
顔形0.1%
顔粧0.1%
髯面0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると鬼(おに)は顔(かお)じゅう口にして、ぎえッ、ぎえッ、ぎえッと、さもおもしろそうに笑(わら)いました。そうして、大きな歯(は)をむき出(だ)したまま
鬼六 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
惣太は面(かお)の色を失って荷田の手を押し払って、それを拾い取って懐中へ捻(ね)じ込もうとしますから、いよいよ嫌疑(けんぎ)が深くなるわけです。
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼女の中でしばらく過して来たのではあったが、その神秘な滞在からは、故人のごくかすかな香(かお)りをようやく得てきてるのみだった。
しばらくして復一が意識を恢復(かいふく)して来ると、天地は薔薇色に明け放たれていて、谷窪の万象は生々の気を盆地一ぱいに薫(かお)らしている。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
文「なアに雪女郎は深山(しんざん)の雪中(せっちゅう)で、稀(まれ)に女の貌(かお)をあらわすは雪の精なるよしだが、あれは天神様へお百度でも上げているのだろう」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
この夜、燈火(ともしび)の下で、総司とお力とは、しめやかに話していた。従軍を断念したからか、総司の態度は却って沈着(おちつ)き、容貌(かお)なども穏やかになっていた。
甲州鎮撫隊 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
このぶっきら棒な質問には、明かに洋吉氏も驚いたと見えて、複雑な表情(かお)をして東屋氏を見返した。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
顔面(かお)に千六本の刀痕(かたなきず)、血に塗れ雨に打たれて人相も証拠も見られないとしるや、二、三寸刺さった青竹を物をも言わず引き抜いて、ざぶり、首を天水桶へ突っ込んだ。
プンと馨(かお)る楠(くす)の匂い、仮面材は年を経た楠の木なのである。パラパラと零(こぼ)れる木の屑は彫刻(ほり)台の左右に雪のように散り、また蛾のように舞うのもある。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかし何よりも不満なのはお遊さんの㒵(かお)にあるあの「蘭(ろう)たけた感じ」がない、お遊さんよりずっと位が劣って見える
蘆刈 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
近藤隊長は精悍(せいかん)そのもののような面貌(かお)をしておりますが、副将の土方歳三殿は色の白い、やさしい男ぶりでございます、沖田総司様も同様——ほんとうにあんな弱々しい二才風であって、よくまあ
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
乃公(おれ)のいない後で、教会の牧師が更(かわ)った。今度の牧師は若い。二十七だという。眼鏡を掛けて、顔色(かお)の青白い、ひょろりとした男で、甘い菓子と若い女の子が好きらしい。今日は夕飯に招(よ)ばれて来た。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
白髪の皺の寄った顔貌(かお)が、何んだか死んだお婆さんに遇(あ)った時のように懐しく思われた。正一は黙って、そう思いながら、不思議そうな顔付(かおつき)をして、旅僧の顔を仰いで見ると
過ぎた春の記憶 (新字新仮名) / 小川未明(著)
文三は恐ろしい顔色(がんしょく)をしてお勢の柳眉(りゅうび)を顰(ひそ)めた嬌面(かお)を疾視付(にらみつ)けたが、恋は曲物(くせもの)、こう疾視付けた時でも尚(な)お「美は美だ」と思わない訳にはいかなかッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
其処に飾付(かざりつけ)て在ッた木像(にんぎょう)の顔が文三の欠伸(あくび)をした面相(かおつき)に酷(よ)く肖(に)ているとか昇の云ッたのが可笑しいといって、お勢が嬌面(かお)に袖を加(あ)てて、勾欄(てすり)におッ被(かぶ)さッて笑い出したので
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
久「いゝえ桜川の庵室に居ったから、それを姓として櫻川又市というので、面部(かお)に疵があり、えゝ年は四十一二で、立派な逞(たく)ましい骨太(ほねぶと)の剛い奴で」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
榊原藩でございますと云ったそうだが、面部(かお)に疵を受けた、総髪(そうはつ)の剛(えら)い奴で
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
のみならず、風態(ふうてい)は卑(いや)しげだし、容(かお)は醜(みにく)いときているので、玄徳もすっかり興ざめ顔に
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
室羅伐(スラヴァスチ)城の大長者の妻が姙(はら)んだ日、形貌(かお)非常に光彩(つや)あり、産んだ女児がなかなかの美人で、生まるる日室内明照日光のごとく、したがって嘉声(かせい)城邑(じょうゆう)に遍(あまね)かった。
野菜の名産地の尾張城下の郊外です、畑という畑には季節(とき)の野菜が、濃い緑、淡い緑、黄がかった緑などの氈(かお)を敷いておりましたっけ。
怪しの者 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
思いのほかにたやすくはこびけるよ、とひそかに笑坪(えつぼ)に入りて目をあげたる山木は、目を閉じ口を結びてさながら睡(ねぶ)れるごとき中将の相貌(かお)を仰ぎて、さすがに一種の畏(おそ)れを覚えつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
臉(かお)にさしたる紅(くれない)の色まだあせぬに、まばゆきほどなるゆう日の光に照されて、苦しき胸をしずめんためにや、このいただきの真中(まなか)なる切石に腰うちかけ
文づかい (新字新仮名) / 森鴎外(著)
草芳(かお)る地の新にここに成りしかを疑う心の中のすがすがしさ、更に比えんかたを知らず。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
お勢の高笑いをした事をも忘れ、山口の言葉の気に障ッたのも忘れ、牛店の不快をも忘れて、唯(ただ)酡顔(かお)に当る夜風の涼味をのみ感じたが、シカシ長持はしなかッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
かように言い終つて結婚をなさつて御子の淡路(あわじ)のホノサワケの島をお生みになりました。次に伊豫(いよ)の二名(ふたな)の島(四國)をお生(う)みになりました。この島は身(み)一つに顏(かお)が四つあります。
騎馬の男は、靄に包まれて、はっきりその顔形(かお)が見分けられなかった。けれども、プラトオクに頭をくるんだ牛を追う女は、馬が自分の傍を通りぬける時、なつこい声をかけた。
パルチザン・ウォルコフ (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
然し、それだけでは、余りに顔粧(かお)作りめいた記述である。そのようにして、色の対照だけで判ずるとすれば、さしずめお筆を形容するものに、猩々(しょうじょう)が芝居絵の岩藤。
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
その窓からは、あの秋子(あきこ)の蒼白(あおじろ)い顔ばかりでなく、父親の吉川(よしかわ)機関手が、真っ黒い髯面(かお)を覗(のぞ)けていることがあったことを。
汽笛 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)