“表情”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひょうじょう27.5%
かお25.0%
へうじやう12.5%
かほつき7.5%
かおつき7.5%
しほ5.0%
へうぜう2.5%
あらわ2.5%
いろ2.5%
かおいろ2.5%
ひようじよう2.5%
エキスプレシヨン2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
親方はどうどうとした様子であった、かれはれいの美しいしらが頭をまっすぐに上げて、その顔には憤慨ふんがい威圧いあつ表情ひょうじょうがうかべていた。
と、いって、磯五の酒杯さかずきに酒を満たそうとしていたおせい様が、この問答にびっくりして、心配そうな表情かおをお駒ちゃんへ向けた。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
來年らいねんになれば、やすさんのはううか都合つがふしてあげるつて受合うけあつてくだすつたんぢやなくつて」といた。小六ころく其時そのとき不慥ふたしか表情へうじやうをして
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
お客はつばめのやうな口もとをして、気味わるさうに一寸皿の物を嘗めたが、言ひ合はせたやうに変な表情かほつきをして、その儘さじをおいてしまつた。
私はこの時どんな表情かおつきをしたか知らない。唯妻木君の顔を穴のあく程見詰めてやっとのことうなずいた。そうして切れ切れに尋ねた。
あやかしの鼓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
些と美しい女中が時々渠の室に泊るという事と、宿の主婦——三十二三で、細面の、眼の表情しほ滿干さしひきの烈しい、甚麽どんな急がしい日でも髮をテカテカさして居る主婦おかみと、餘程前から通じて居るといふ事は
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
そのSHがしばらくすると、つて彼方あなたたくまえつて、和服姿わふくすがた東洋人とうようじんらしい憂鬱ゆううつはじらひの表情へうぜうで、自作じさくうたひだした。みなれにみゝかたむけた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
と、龍山公は、待ちこがれていた気持を制しきれなかった。ほとんど、他愛がないほど、うれしさを表情あらわして
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
客席おもてに、笑い声が湧いて、すぐに消えた。藤吉は、再び不機嫌な表情いろに返って、周囲の人の顔から顔へと、無意味に見える視線を、しきりに走らせていた。
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
祖父はこう切り出して松三の顔を見、菊枝の表情かおいろに見入り……。
緑の芽 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
そしてかほにはあかべにつたのだとか、すこ口元くちもとゆがめてかなしそうな表情ひようじようをしたものもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
何かを囘想するやうな表情エキスプレシヨンで滑なタンポオで唄ふと云ふやうな事があれば、多くの見物人は必ず其感動を拍手か意味のない呼び聲に現はすのであつた。
京阪聞見録 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)