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表情
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へうじやう
ふりがな文庫
“
表情
(
へうじやう
)” の例文
「
來年
(
らいねん
)
になれば、
安
(
やす
)
さんの
方
(
はう
)
で
何
(
ど
)
うか
都合
(
つがふ
)
して
上
(
あげ
)
るつて
受合
(
うけあ
)
つて
下
(
くだ
)
すつたんぢやなくつて」と
聞
(
き
)
いた。
小六
(
ころく
)
は
其時
(
そのとき
)
不慥
(
ふたしか
)
な
表情
(
へうじやう
)
をして
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
一體
皆
(
きれ
)
の長い、パツチリした眼で、
表情
(
へうじやう
)
にも
富
(
と
)
むでゐた。雖然
智識
(
ちしき
)
のある者と智識のない者とは眼で區別することが出來る。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
そのまま
暫
(
しば
)
らく
詞
(
ことば
)
は
途切
(
とぎ
)
れた。青木さんも
奧
(
おく
)
さんも明るい、
楽
(
たの
)
しげな
表情
(
へうじやう
)
で、
身動
(
みうご
)
きもせずに
考
(
かんが
)
へこんでゐた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
彼
(
かれ
)
は
蕎麥
(
そば
)
を
攫
(
つか
)
むのを
止
(
や
)
めておつたの
方
(
はう
)
を
向
(
む
)
いた。
彼
(
かれ
)
は
蹙
(
しが
)
めて
居
(
ゐ
)
た
顏
(
かほ
)
に
少
(
すこ
)
し
極
(
きま
)
りの
惡相
(
わるさう
)
な一
種
(
しゆ
)
の
表情
(
へうじやう
)
を
浮
(
うか
)
べた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
哀楽
(
あいらく
)
の
表情
(
へうじやう
)
もなく
親
(
した
)
しげに
畜類
(
ちくるゐ
)
の
眼
(
め
)
と
並
(
なら
)
びつつ
何
(
なに
)
をか
凝視
(
みつ
)
む。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
彼等
(
かれら
)
の
各自
(
めい/\
)
が
持
(
も
)
つて
居
(
ゐ
)
る
種々
(
いろ/\
)
な
隱
(
かく
)
れた
性情
(
せいじやう
)
が
薄闇
(
うすぐら
)
い
室
(
しつ
)
の
内
(
うち
)
にこつそりと
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
表現
(
へうげん
)
されて
居
(
ゐ
)
た。
女房
(
はようばう
)
の
言辭
(
ことば
)
は
悉皆
(
みんな
)
の
顏
(
かほ
)
を
唯
(
たゞ
)
驚愕
(
おどろき
)
の
表情
(
へうじやう
)
を
以
(
もつ
)
て
掩
(
おほ
)
はしめた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
御米
(
およね
)
は
灯
(
ひ
)
に
背
(
そむ
)
いてゐたから、
宗助
(
そうすけ
)
には
顏
(
かほ
)
の
表情
(
へうじやう
)
が
判然
(
はつきり
)
分
(
わか
)
らなかつたけれども、
其聲
(
そのこゑ
)
は
多少
(
たせう
)
涙
(
なみだ
)
でうるんでゐる
樣
(
やう
)
に
思
(
おも
)
はれた。
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
仰向
(
あふむ
)
いて
天井
(
てんじやう
)
を
見
(
み
)
てゐた
彼
(
かれ
)
は、すぐ
妻
(
さい
)
の
方
(
はう
)
へ
向
(
む
)
き
直
(
なほ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
青木さんはちよつとさびしさうな
表情
(
へうじやう
)
でいつた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
卯平
(
うへい
)
は
窪
(
くぼ
)
んだ
目
(
め
)
を
蹙
(
しが
)
めて一
種
(
しゆ
)
の
暖
(
あたゝ
)
かな
表情
(
へうじやう
)
を
示
(
しめ
)
して
與吉
(
よきち
)
の
後姿
(
うしろすがた
)
を
見
(
み
)
た。
勘次
(
かんじ
)
は
割
(
わ
)
つた
薪
(
まき
)
を
草刈籠
(
くさかりかご
)
へ
入
(
い
)
れて
竈
(
かまど
)
の
前
(
まへ
)
へ
置
(
お
)
いて
朝餉
(
あさげ
)
の
膳
(
ぜん
)
に
向
(
むか
)
つて、一
碗
(
わん
)
を
盛
(
も
)
つた。おつぎは
氣
(
き
)
がついた
樣
(
やう
)
に
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「なに
不景氣
(
ふけいき
)
な
顏
(
かほ
)
さへしなければ、
何處
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
つたつて
驩迎
(
くわんげい
)
されるもんだよ」と
學友
(
がくいう
)
の
安井
(
やすゐ
)
によく
話
(
はな
)
した
事
(
こと
)
があつた。
實際
(
じつさい
)
彼
(
かれ
)
の
顏
(
かほ
)
は、
他
(
ひと
)
を
不愉快
(
ふゆくわい
)
にする
程
(
ほど
)
深刻
(
しんこく
)
な
表情
(
へうじやう
)
を
示
(
しめ
)
し
得
(
え
)
た
試
(
ためし
)
がなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“表情”の解説
表情(ひょうじょう)とは、感情や情緒を、外見や身振りなどに出し表す行為、あるいは現れたもの。
(出典:Wikipedia)
表
常用漢字
小3
部首:⾐
8画
情
常用漢字
小5
部首:⼼
11画
“表情”で始まる語句
表情的
表情筋
表情遊戯