“竈”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かまど72.1%
へっつい10.1%
かま4.6%
へつゝひ2.8%
へッつい2.1%
へつつひ1.2%
がま0.9%
くど0.9%
へツつひ0.9%
そう0.6%
(他:12)3.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“竈”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語32.7%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸19.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
女児の心得をよくするマジナイに、いぬの肝を取って土にまぜ、かまどを塗るときは必ず孝順のものになるというのもある。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
それらをかまどの前に置いて水をふくんで吹きかけると、木人は木馬を牽き、鋤鍬をもってゆかの前の狭い地面を耕し始めた。
尤も畳建具残らずで、へっついはありやせんが、それはあとで買っても好いが、二十両位にぶんねぎって買おうと思いやすが
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ルピック夫人——その水溜みずたまりはなにさ。へっついがびしょびしょじゃないか。これで、綺麗きれいになるこったろう。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
今日も陶器師はかまの前のむしろの上に坐っていた。久しぶりでお山も晴れ、熱い夏の陽が広い裾野を黄金の色に輝かせている。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、肩から下ろした八弥の体は、たちまち、真っ黒なかまの胎内へ、まきを押し込むように、無理無態に、詰め込まれてしまった。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三藏が歸る時分に庭のへつゝひの前に居たお常は戸の透きから見送つてそのションボリと淋し氣に歸つて行く三藏の後姿を哀れに思ふ。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
いつでも庭に立つて庭のへつゝひにかゝつてゐる釜の處へ往來してお給仕をするのが女中のお常の役目である。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
お瀧がへッついの下をき附けて居て、もう夜が白んで、松五郎は居りませんから、アヽ失策しまったと思い
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ばらしいへッついを二ツならべて一斗飯いっとめしけそうな目覚めざましいかまかかった古家ふるいえで。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
クルリ端折はしをつてお花の水仕事、兼吉の母は彼方あちら向いてへつつひの下せゝりつゝあり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
うちへ入ると、通し庭の壁側かべぎはに据ゑた小形のへつつひの前に小さくしやがんで、干菜ほしなでも煮るらしく、鍋の下を焚いてゐた母親が、
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「それや好都合だった。ほかじゃないが、そちの炭焼がまで、人間の体を一箇ひとつ、こんがりと焼いて貰いたいのだが……」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
炭焼きの勘太郎は妻も子も無い独身者ひとりもので、毎日毎日奥山で炭焼がまの前に立って煙の立つのを眺めては、淋しいなあと思っておりました。
虫の生命 (新字新仮名) / 夢野久作海若藍平(著)
私が炬燵の中で——母と私とが一緒に寝る広い寝床の中で——目をさますと、母は既に起き出でてくどの前で飯を炊いていた。
私の母 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
私が何か言うと、「起きたかな、お目ざましをあぎょう」と言って母はくど熱灰あつばいの中に埋めておいた朝鮮芋を取りだして、その皮をむいて持って来てくれた。
私の母 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
ばらしいへツつひを二ツならべて一斗飯とうめしけさうな目覚めざましいかまかゝつた古家ふるいへで。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……へツつひかどに、らくがきのかにのやうな、ちひさなかけめがあつた。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
王孫賈がこの諺を思い浮べて喜んだのは、おうはあたかも霊公に相当し、そうは自分に相当すると思ったからである。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
王孫賈おうそんか問いて曰く、其のおうに媚びんよりは、寧ろそうに媚びよとは、何の謂ぞやと。子曰く、然らず。罪を天に獲ば、祷る所無きなりと。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
良三の如きは頭を一つべっついにしてどてらを街上かいじょう闊歩かっぽしたことがあるそうである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
二つべっついは黒々と光って、角に大銅壺おおどうこ
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
へついに火は燃えている。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鶏がへつついの上へあがつて
都会と田園 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
三藏は臺所に退いてなつかしい中庭のへつゝいを眺めながら鶴子さんやお常の事を聞く。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)
生えかゝった月代さかやきを幸いに一つべッついとやらに前をそりこぼって、お前の供をして美作国みまさかのくにまで送って上げ、かたきを討つような話も聞いたが、ような事か理由わけは知らんが、助太刀も仕ようし
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
父は寒いも知らぬか柱に寄つて細工物に工夫をこらすに、母は欠けた一つべツつひれ鍋かけて私に去る物を買ひに行けといふ、味噌こし下げて端たのおあしを手に握つて米屋の門までは嬉しく驅けつけたれど
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ああ私が覚えて七つの年の冬でござんした、寒中親子三人ながら古裕衣ふるゆかたで、父は寒いも知らぬか柱に寄つて細工物に工夫をこらすに、母は欠けた一つぺツついなべかけて私にさる物を買ひに行けといふ
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
○ホガのカマドアこわれるのを見デるホド面白オモシレい事アねエ
津軽地方特有の俚諺 (新字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
今日の特種は、クドをこしらへたことである、なか/\よく出来た、自分ながら感心する(樹明兄も感心してくれた)、これで炭代がういてくる、それだけ酒代が。
其中日記:01 (一) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
軍幕未ダベンゼズ、将ムヲ曰ハズ、軍サウ未ダカシガズ、将飢ヱヲ曰ハズ、冬、キウヲ暖ニセズ、夏、センラズ、雨ニガイヲ張ラズ。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)