“失策”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しくじ37.6%
しくじり33.8%
しま10.5%
しつさく5.3%
しっさく3.0%
しまっ1.5%
どじ0.8%
おちど0.8%
しくさく0.8%
しくじっ0.8%
しくじつ0.8%
しくじら0.8%
しぞこなひ0.8%
しゆくじり0.8%
てぬかり0.8%
へま0.8%
エラー0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
K監視はすこしこのごろ生意気だから何かで失策しくじらせてやろうじゃないかという計画も——敢えてことばを要せずに通じるのである。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんな相棒を生かしておいちゃどんな失策しくじりをやらかすか解らないと思ったから、一と思いに殺して、お前にやると言った金を隠してしまった。
銭形平次捕物控:124 唖娘 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
明方になると、トロ/\と寝ました。……アヽ失策しまったと眼をいて見ると、お瀧はへッついの下を焚付けて居ますが松五郎は居りません。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
錢形平次一代のうちに、此時ほど大手柄を立てた事はありませんが、平次自身に言はせると、この時ほどの失策しつさくはなかつたと言ひます。
矢張やはりそんなわけのものでございますか……。わたくしどもにはこちらの世界せかいのことがまだよくのみめないので、ときどきんだ失策しっさくをいたします。何分なにぶん神様かみさまほうよろしきように……。
失策しまったな! と思ったが今はそれどころでない、全く私の身は行き詰っていたので、最後に何うなるか考える余地もなかった。……
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
私も宇都宮で少し失策どじを組んだから此方こっちへ来たんだがね、此の鈴木屋へ身を落着け、色気の客があったらと思う処へ泊った奴はお前の話の幸三郎
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
イヤ、今言つたのはく些細の例を取つたのだが、萬事がさうだ。どんな事でも皆失策おちどといつたら細君が背負ふんだぜ。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
武村兵曹たけむらへいそう、おまへ失策しくさくめに、八日間やうかかん一睡いつすいもしないではたらいた水兵すいへいもあつたよ。』
壱岐守も駒をひねっていたが久之進のようすを見てこいつまた何か失策しくじったなと思った。
粗忽評判記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
うなすつたんだらうツて本当ほんたうに心配をしてえましたよ、うするとね、おふくろふのには、おまいなに旦那だんな失策しくじつたんぢやアないかてえますから
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
ナニおまへ人を失策しくじらせるやうな旦那だんなぢやアないから心配おしでない、でもあれきりらつしやらないにはなに理由わけがあるんだらうつて、ふうだノはアだのがねえさん本当ほんたう旦那だんなうなすつたんだらう
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
見てあはせんと一日のがれの挨拶もせんつまつて長庵がさじ加減かげんにさへ廻り兼姉のお文に逢せなば必ずお富が居る事故出て來るは必定ひつぢやう外の内へ賣ればよかりしに近來ちかごろになき失策しぞこなひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
するのがしやくにさはつたのさ。それだけなら知れずに濟んだかも知れないが、物事があまりうまく運んだので、越前屋の跡目に直らうとしたのが失策しゆくじりもと
お土産を持つて来なかつた失策てぬかりは、お八重も矢張気がついてゐた。二人の話は、源助さんも親切だが、お吉も亦、気のけぬ親切な人だといふ事に一致した。郷里の事は二人共何にも言はなかつた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
られる筈がなかったんだよ! 断じて、奪られる筈はなかったんだ! おれがあんな失策へまさえやらなかったら、まったく、られる筈はなかったんだがなあ。
そのお蔭で色々な失策エラーを連発して、方々で首種くびだねが尽きるくらいくびきられ続けながらノコノコサイサイ生き永らえて来たものであるが、今度という今度ばっかりはそうは行かない。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)