“しまっ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
失策33.3%
仕舞16.7%
16.7%
失敗16.7%
16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お丹は脈を伺いて、「ああ失策しまった。」と叫びしが、気を変えて冷笑あざわらい、「おい婆様ばあさん、お前の口に合うように料理をしたばかりに、とうとうこのを殺したよ。」
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
およ二夜三日にやさんにちあいだに、エレキトルの処は申すに及ばず、図も写して読合よみあわせまで出来て仕舞しまって、紙数かみかずは凡そ百五、六十枚もあったと思う。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それから解剖してれが心臓で是れが肺、是れがかんと説明してやった所が、「誠に有難ありがたい」と云て薬種屋も医者もふっと帰って仕舞しまった。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
好い講演が始まってそこでもここでも聴衆が水を打ったようにシーンとしてしまった時はどんなに彼も我を忘れて若い心に興奮を覚えたろう……
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
余は梯子の中段より真逆様に船底に落ち込み、失敗しまったと叫びしまでは記憶すれど、その後は前後正体もなくなったり。
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
れから私はその前日、三百五十五両の金をそろえて風呂敷に包んで、翌早朝新銭座の木村の屋敷にいって見ると、門がしまっ潜戸くぐりどまで鎖してある。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)