“潜戸”のいろいろな読み方と例文
旧字:潛戸
読み方割合
くぐりど45.9%
くぐり24.6%
くゞりど19.7%
くゞり9.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
潜戸くぐりどから首だけ出した。誰も居ない深夜の大久保の裏通りを見まわした。今一度、黒い煙突の影を振返ると急ぎ足で横町にれた。
けむりを吐かぬ煙突 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
トムちやんが茅葺屋根の潜戸くぐりけると、遥に唱歌隊がこちらに近づいて来るのが見られました。向ふでもトムちやんを見つけました。
女王 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
表門の潜戸くゞりどばかりをけた家中は空屋敷あきやしきのやうにしんとして居る。自分は日頃から腹案して居る歌劇オペラ脚本の第一頁に筆を下して見た。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
仲間の者に八千兩の小判を持出させて、内から潜戸くゞりを閉めて置けるのもあの女だ。雨戸は外から締めただけでも、下のさんがひとりでおりる