“潜然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さめざめ33.3%
さめ/″\22.2%
せんぜん22.2%
はら/\11.1%
ほろり11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おやッと思う中に、その女はスルスルと枕辺まくらもとへ這って来て、どうぞお助け下さい、ご免なすッて下さいと、乱れ髪を畳に摺付けて潜然さめざめと泣く。
お住の霊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
菊の井のお力は行ぬけの締りなしだ、苦勞といふ事はしるまいと言ふお客樣もござります、ほんに因果とでもいふものか私が身位かなしい者はあるまいと思ひますとて潜然さめ/″\とするに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ただ哀れなわが娘を抱きしめ、潜然せんぜんと涙の皺の頬に、流し伝えるばかりであった。
猿ヶ京 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
と鬼の眼に涙で潜然はら/\草原くさはらへ涙を落しますので
是誠に天道の引合せ給ふ處成べしと云つゝ潜然ほろりと目に涙を浮めけるにぞお花は怪みてそば摺寄すりより此方の事のみ云て御國許の樣子は如何にや其方が私共の行衞ゆくゑ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)