“さめ/″\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
潸々42.9%
潜然28.6%
潜々14.3%
潸然々々14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九郎兵衞は聞て大いに悦び我等儀われらぎ段々だん/\不仕合ふしあはせ故今は古郷こきやう忘れ難く何か此上は娘お里を手前の女房になし親の名跡みやうせきを立て呉と潸々さめ/″\なみだ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
きくのおりきゆきぬけのしまりなしだ、苦勞くろうといふことはしるまいとふお客樣きやくさまもござります、ほんに因果ゐんぐわとでもいふものかわたしくらいかなしいものはあるまいとおもひますとて潜然さめ/″\とするに
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
と振袖を顔に当て、潜々さめ/″\と泣く様子は、美しくもあり又物凄ものすごくもなるから、新三郎は何も云わず、南無阿弥陀仏なむあみだぶつ、南無阿弥陀仏。
といいながら、振袖ふりそでを顔に押しあて潜々さめ/″\と泣く様子が実に物凄い有様ありさまです。
あとにして遙々はる/″\と父の故郷は熊本くまもとと聞海山うみやまこえて此處迄は參り候へ共何程いかほど尋ても未だ父の在所ありかしれ申さず何成いかなる過去くわこ惡縁あくえんにて斯は兩親にえんうす孤子みなしごとは成候かと潸然々々さめ/″\泣沈なきしづめば餠屋もちやの亭主ももらなき偖々さて/\幼少えうせうにて氣の毒な不仕合ふしあはせ者かなとしきり不便ふびん彌増いやましさて云やう其方の父は熊本とばかりでは當所もひろ城下じやうかなれば分るまじ父の名は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)