“不仕合”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふしあわせ40.9%
ふしあはせ22.7%
ふしあは13.6%
ふしあわ13.6%
ふしあ4.5%
ふしやわせ4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
行く行くは親兄弟をも養はねばならぬやうなる不仕合ふしあわせの人はたとへ天才ありと自信するも断じて専門の小説家なぞにならんと思ふことなかれ。
小説作法 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
もとよりおのれの至らん罪ではありますけれど、そもそも親の附いてをらんかつたのが非常な不仕合ふしあはせで、そんな薄命な者もかうして在るのですから
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
九郎兵衞は聞て大いに悦び我等儀われらぎ段々だん/\不仕合ふしあはせ故今は古郷こきやう忘れ難く何か此上は娘お里を手前の女房になし親の名跡みやうせきを立て呉と潸々さめ/″\なみだ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
一茶は非常に細君や子供に不仕合ふしあわせの人であったのである。このさと女というのもたしか子供であったかと思う。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
不仕合ふしあわせに育った子供の一人である塚原義夫を、ちっとばかり幸福にしてやるために——つまりは彼の特質である哀しい注意散漫を削ってやるための一つは
白い壁 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
もう此樣こんこと御聞おきかせまをしませぬほどに心配しんぱいをしてくださりますなとてぬぐふあとからまたなみだ母親はゝおやこゑたてゝなんといふ此娘このこ不仕合ふしやわせまた一しきり大泣おほなきのあめ、くもらぬつきをりからさびしくて
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)