“縦”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
たて30.6%
たと17.2%
15.1%
ほしいまゝ11.3%
ほしいまま6.5%
はな5.4%
ほしい5.4%
ほしいま2.7%
ゆる2.2%
たとい0.5%
0.5%
まか0.5%
もみ0.5%
よし0.5%
タト0.5%
タトヒ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
リンゴの果実は、これをたてに割ったり横に切ったりして見れば、よくその内部の様子がわかるから、そうしてけんして見るがよい。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
つ予は、その臣の手に死なんよりは、無寧むしろ二、三子の手に死なんか。またたとい大葬を得ずとも、予道路に死なんや。(子罕、一二)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
しや其選屑の中には、大正五年に八十二歳の齢を重ねて健存せる蘭軒の孫女まごむすめおそのさんの談片の如き、金粉玉屑きんふんぎよくせつがあるにしても。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
之を以てレッシングは仏国の思想がライン河をわたりて、ほしいまゝに其の郷国の思想を横領するをにくみて、大に国民の夢を醒したり。
国民と思想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
家は数十丈の絶壁にいと危くもかけづくりに装置しつらいて、旅客が欄にり深きに臨みて賞覧をほしいままにせんを待つものの如し。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
庸兵をはなって之を追い、殺傷甚だ多し。このえきや、燕王数々しばしばあやうし、諸将帝のみことのりを奉ずるを以て、じんを加えず。燕王も亦これを知る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
温厚なる二重瞼ふたえまぶたと先が少々逆戻りをして根に近づいている鼻とあくまでくれないに健全なる顔色とそして自由自在に運動をほしいままにしている舌と
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時男の声音こわねは全く聞えずして、唯ひとり女のほしいままに泣音なくねもらすのみなる。寤めたる貫一はいやが上に寤めて、自らゆゑを知らざる胸をとどろかせり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
同じく皇室御先祖の連枝れんしながらさまで大義に触れざる夷子えびす社や山の神を手近く引くほどの準備はゆるし置かれたきことなり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
ああであったろうというのは、たといその折の一人であった人だとて、残った者が代表して言いうる事は出来得ないであろう。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
だがよしや汝が世間から棄てられ笑はれ嘲られても汝の肉親の凡ては汝にいてゆく、而して善かれ悪かれ汝の為る事にはてんから信じ切つて居る。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
燕王精騎を率いて左翼をく。左翼動かずして入る能わず。転じて中堅をく。庸陣を開いて王の入るにまかせ、急に閉じて厚く之を囲む。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
立ち寄りて窓からでも投込まんと段々行くに、はたせるかなもみの木高くそびえて外囲い大きく如何いかにも須原すはらの長者が昔の住居すまいと思わるゝ立派なる家の横手に、此頃このごろの風吹きゆがめたる荒屋あばらやあり。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
併し八も此計画の冒険に過ぎてゐるといふことを認めないわけには行かない。其上よしや首尾好く瓶を取つて来たとしても、栓を抜くのがむづかしい。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
然リト雖モ其ノコレヲ吉原ニ比較スレバタトヘ大楼ト謂フ可キモ亦カノ半籬ニモ及ブ可カラズ。其ノ余ハ推シテ量ル可キナリ矣。
上野 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
タトヒ合戦闘乱、不城墎、可引‐退家内之由、依仰下、横行等任御下知旨、令退‐出住宅之処、北山非人等不寺門之制法
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)