“声音”のいろいろな読み方と例文
旧字:聲音
読み方割合
こわね90.1%
こえ4.3%
せいおん2.1%
こはね1.4%
いろね0.7%
こわいろ0.7%
コワネ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして声音こわねで明らかに一人は大津定二郎一人は友人ぼう、一人は黒田の番頭ということが解る。富岡老人も細川繁も思わず聞耳を立てた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
西の浦に出た時に小路から担いきれぬほどあしをかついだ、衣もほころび裸同様の乞食男こじきおとこ一人出て、くれかけた町々に低い声音こえで呼びかけた。
荻吹く歌 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
名刺という形見を手に持っていながら、おちゃらの表情や声音せいおんが余りはっきり純一の心に浮んでは来ない。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
思切おもひきつた美女たをやめの、ほそとほ声音こはねが、むねえぐつてみゝつらぬく。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ああ、耳にすずすずしき、鳴りひびく沈黙しじま声音いろね
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
まず課長殿の身態みぶり声音こわいろはおろか、咳払せきばらいの様子からくさめの仕方まで真似まねたものだ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
姥は居ずまひを直して、オゴソかな声音コワネで、カタり出した。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)