“沈黙”のいろいろな読み方と例文
旧字:沈默
読み方割合
しじま31.6%
ちんもく30.4%
だま13.9%
だんまり5.1%
しじ3.8%
サイレンス2.5%
しゞま2.5%
むっつり2.5%
もだし2.5%
だまつ1.3%
しずまり1.3%
だまり1.3%
もだ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はその痛みの行衛を探すかのように、片手で頭を押えたまま、黄色い光線と、黒い陰影沈黙を作っている部屋の中を見まわした。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
青山敬太郎は大河ほど雄弁な口はきかなかった。かれはむしろ沈黙がちであり、ごくまれに断片的な意見を発表するにすぎなかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
沈黙った女は花のようにやさしい匂いを遠くまで運んで来るものだ、のにじんだ目をとじて、まぶしい燈火に私は顔をそむけた。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
其重苦しい沈黙の中に、何か怖しい思慮が不意に閃く様に、北のトツりかかつた家から、時々パツと火花が往還に散る。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
いまだ起きて火だねりゐたりさらさらとあたりの沈黙に雪のさやる音 (二二四頁)
文庫版『雀の卵』覚書 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
……そして私を昔のように抱いて接吻して下さいよう。え、え、お姉様!(耳を澄ます、沈黙)ええ、ええ、何んてお姉様は!
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それでも、ふつと言葉が止絶れて川向ひの歓声だけが手にとるやうに響いて来るのを聴き入るやうな沈黙が来ると、滝の眼にはNの青い瞳が、はてしもなく遥かに、物哀しく沾んで映ります。
舞踏会余話 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
例の沈黙と云れる調子を以て、きれ/″\とい挨拶を施し、別れてこちらへ来懸ったが、序にと二階を下て用達に行くと、手を洗う後ろに立て居たのは、らざりき歌ちゃんすなわち小歌で
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
帰つて見ると元子帰宅て居ない。気慊を取る言葉がないので沈黙て横を向いてると、銀之助は自分でウヰスキーのとコツプをて二階へけ上がつた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
彼等はさっきから沈黙くらべでもしてゐるらしく、てんでに素気ない顔をしてゐた。だが、その重苦しい気分に反抗するために、一人の男の濃い眉は時々無意識に動いた。
三人 (新字旧仮名) / 原民喜(著)