“帰宅”のいろいろな読み方と例文
旧字:歸宅
読み方割合
かえ37.2%
かえり32.6%
かへ9.3%
かへり7.0%
きたく4.7%
かえっ2.3%
かえる2.3%
かへつ2.3%
かへる2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いまにも、あの元気な顔で、最後の朝、出がけに言ったように、安房屋の煮豆でも提げて、ぶらぶら帰宅かえって来そうな気がしてならない。
お浪との会話はなしをいいほどのところにさえぎり、余り帰宅かえりが遅くなってはまた叱られるからという口実のもとに、酒店さかやへと急いで酒を買い
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
このままにお傍離れて帰宅かへつた上、もしその素性構はぬといはるるならば私とて、無理に離れる気も抜けやう。さうした時は夫へ不貞、あなたには、かねてよりの御気性。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
『外で何を勝手な真似まねをして居るかわかりもしない女房のお帰宅かへりつゝしんでお待申まちまうす亭主じやアないぞ』といふのが銀之助の腹である。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
騎馬巡査きばじゅんさが町をねり歩いては、戸締とじまりをげんじゅうにするよう、家々によびかけた。小学校は午後三時には授業じゅぎょうをうち切って、児童じどう帰宅きたくさせた。
わしだ倉蔵これを急いで村長のとこへ持て行けと命令いいつかりましたからその手紙を村長さんとこへ持て行って帰宅かえってみると最早もう仕度したくが出来ていて、わし直ぐ停車場まで送って今帰ったとこじゃがの、何知るもんかヨ
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
出勤でるにも帰宅かえるにも一人ポッチで、例の処へ誘っても一所に来やがらねえ。おまけにアレからのちというもの、ショッチュウ何か考えているような恰好をしているじゃねえか
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
帰つて見ると元子もとこ帰宅かへつて居ない。ふさ気慊きげんを取る言葉がないので沈黙だまつて横を向いてると、銀之助は自分でウヰスキーのびんとコツプをもつて二階へけ上がつた。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
奥様おくさん帰宅かへるのを待たないでもいじやアないか。』
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)