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帰宅
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かえり
ふりがな文庫
“
帰宅
(
かえり
)” の例文
旧字:
歸宅
お浪との
会話
(
はなし
)
をいい
程
(
ほど
)
のところに
遮
(
さえぎ
)
り、余り
帰宅
(
かえり
)
が遅くなってはまた叱られるからという口実のもとに、
酒店
(
さかや
)
へと急いで酒を買い
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「それから、園長はときどき夜中の一時や二時にお
帰宅
(
かえり
)
のことがあるそうですが、それまでどこで過していらっしゃるのですか」
爬虫館事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
自分の足音を聞いただけで
妻
(
さい
)
は飛起きて迎えた。
助
(
たすく
)
を寝かし着けてそのまま横になって自分の
帰宅
(
かえり
)
を待ちあぐんでいたのである。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
稀
(
たま
)
にお
帰宅
(
かえり
)
の時分を外したからって、何も女中を寄越して恥をかゝせるには当りませんわ。今夜は
家人数
(
うちにんず
)
ばかりでなく目黒の
嫂
(
あによめ
)
が来ていましたよ。
女婿
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
…………小松原は、
俯向
(
うつむ
)
けに蒼沼に落ちた処を、
帰宅
(
かえり
)
のほどが遅いので、
医師
(
せんせい
)
が見せに
寄越
(
よこし
)
した、正吉に救われた。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
宿には安兵衛、勘平の両人はいうまでもなく、吉田忠左衛門の田口一真まで来合せて、彼の
帰宅
(
かえり
)
を待っていた。気早の勘平は、足音を聞くや、縁先まで駈けだしてきて
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
「さようか。それもよかろう。が、
帰宅
(
かえり
)
のほども知れまい。雨催いじゃ。守人殿、
傘
(
かさ
)
を持たれよ」
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
荒神様へ
詣
(
まい
)
るもよい。
序
(
ついで
)
にここを通ったらば、
霎時
(
しばらく
)
この海岸に立って、諸君が祖先の労苦を
忍
(
しの
)
んでもらいたい。しかし電車で
帰宅
(
かえり
)
を急ぐ諸君は、暗い海上などを振向いても見まい。
一日一筆
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
いよいよお
帰宅
(
かえり
)
ないならば、私も腹を極めてゐる。男がようても、器量があつても、深切のない人が、どうなるものぞと思ふても、また気にかかる門の戸が、開いたは確かに
腕車
(
くるま
)
の音。
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
「実は昨日の昼過に来る積りでホテルから電話をかけたんだが、京都へ往診に出て
帰宅
(
かえり
)
は
晩
(
おそ
)
いというもんだから、ついこう出発間際になったのさ」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
あまり
帰宅
(
かえり
)
が遅いのでてっきり小梅に泊ることと思い、
昨夜
(
ゆうべ
)
は寒さも格別だったから早く締りをして先に寝たものらしいが、年ごろの娘がそう更けてから夜道を帰って来るとも思われないから
早耳三次捕物聞書:01 霙橋辻斬夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
目的物が出る
筈
(
はず
)
の、三の面が一小間切抜いてあるので、
落胆
(
がっかり
)
したが、いや、この
悪戯
(
いたずら
)
、嬢的に
極
(
きわま
)
ったり、と
怨恨
(
うらみ
)
骨髄に徹して、いつもより
帰宅
(
かえり
)
の遅いのを、玄関の障子から
睨
(
ね
)
め
透
(
すか
)
して待構えて
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
この時孫娘は再び老人の袖を引いて
帰宅
(
かえり
)
を促した。
初恋
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
ところがその重役の方は
予
(
か
)
ねてこの話を承知して居りました。そこで
帰宅
(
かえり
)
の晩い時には
彼処
(
あすこ
)
は通らないで、廻り道をすることにしていましたのに、主人なぞにも能くあります。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
するなッて事よ、何もはにかもうッて
年紀
(
とし
)
じゃあねえ。
落語家
(
はなしか
)
の
言種
(
いいぐさ
)
じゃあねえが、なぜ
帰宅
(
かえり
)
が遅いんだッて言われりゃあ、奴が留めますもんですから、なんてッたような度胸があるんじゃあねえか。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“帰宅”の意味
《名詞》
帰 宅 (きたく)
自宅に帰ること。
《動詞》
帰 宅 する (きたくする)
自宅に帰る。
(出典:Wiktionary)
帰
常用漢字
小2
部首:⼱
10画
宅
常用漢字
小6
部首:⼧
6画
“帰宅”で始まる語句
帰宅後