“霎時”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しばらく50.0%
しばし42.1%
しょうじ5.3%
せふじ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
霎時しばらく聞かせたまへ。我今かりかたちをあらはしてかたるといへども、神にあらず仏にあらず、もと一〇五非情ひじやうの物なれば人と異なるこころあり。
『智恵子さんとこ被行いらしつたのか知ら!』といふ疑ひを起した。『だつて、夜だもの。』『然し。』『豈夫まさか。』といふ考へが霎時しばし胸に乱れた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼にして死せずんば、あるいは公武合体の変則制を霎時しょうじの間建立したるもいまだ知るべからず。惜しむべし彼は安政四年六月を以て死せり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
人間の一生は、苦痛の後に快楽、快楽の後に苦痛ありて、而して満足といふものはいつも霎時せふじのものにして、何事も唯だ一時の境遇に縛らるゝものなり。
復讐・戦争・自殺 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)