“遮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さえぎ69.9%
さへぎ14.4%
さえ6.5%
しゃ4.1%
さへ2.1%
0.6%
さまた0.6%
さえざ0.5%
さまたげ0.3%
さえぎら0.2%
ささ0.2%
しや0.2%
0.2%
とざ0.2%
とど0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
はたと、これに空想の前途られて、驚いて心付くと、赤楝蛇のあとを過ぎて、を織る婦人小家も通り越していたのであった。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
を、ぱつとらして、薄明るくるか、とへば、のやうにつて、るやや、むら/\とれてる……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ちかける葉子は彼の体に寄って来た。別れのキスでもしようとするように。庸三はあわてて両手でそれをぎりながら身をひいた。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
所名辻占も悪い。一条戻り橋まで来たときだった。供奉の面々は急にを抑えて立ちどまった。いや二、み車をし初めた。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
然るに各藩の執政者にして杞憂ある者は法を厳にし、戒をきて、以て風俗の狂瀾をぎり止めんと試みけれども、遂に如何ともする能はず。
そして人々にへられたところで、床の間にあつた日本刀を持出して、抜きかけようとさへした。本統にそんな事のできる自分だとは思へなかつた。
風呂桶 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
松の幹が大きくうねって整列していないということは街路樹たる資格をげるものではない。
(新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
いつも両側の汚れた瓦屋根四方の眺望をられた地面の低い場末の横町から、今突然、橋の上に出て見た四月の隅田川は、一年に二
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
自分ははるか中空をもつと高い方を何ものにもられることなく悠々と巨大に傍若無人に吹き抜けて行くのであつた。
医師高間房一氏 (新字旧仮名) / 田畑修一郎(著)
前に見えるのは悪沢と赤石で、右に近いのは御馴染の白河内らしい。他は近所にある小山にれて、残念ながら目に入らない。二時間ほどにして山を下った。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
可悔い可悔い」跣足で飛出して来たお島にえられながら、おゆうは悶踠いて叫んだ。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ただ森々たる山気を通してどうどうと流れる木曽川の水が岩にかれてぶばかり。他には何んの物音もない。その陰々たる山懐中で追いつ追われつ男女の者が、懸命に争っているのであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
空しく結氷にされて南海シドニーの郊外に、涙を呑んで故国よりの吉報を待っておる探検隊一行の心中は、実に気の毒に堪えぬではないか
袁紹の追討令で、追手の軍に追われたり、諸城の太守にめられたり、さんざんな憂き目に遭ったが、ついに黄河のほとりまで逃げのびて、一を拾い、からくも江東へ逃げ渡った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)