“しや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
洒落18.6%
14.4%
12.7%
10.2%
7.6%
視野6.8%
1.7%
1.7%
1.7%
仕様1.7%
1.7%
1.7%
1.7%
1.7%
1.7%
1.7%
退1.7%
0.8%
0.8%
子夜0.8%
0.8%
師爺0.8%
0.8%
潚洒0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
0.8%
酒落0.8%
饒舌0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宿やどかたらないつてふんですがね、ちよい/\彼處あそこるんですつて、いつも、つがひで洒落しやれてるわね。なんでせう。」
鳥影 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
で、白い切り立てのしやで特別仕立のうはぱりのやうなものをこしらへ、それを着込んでにこにこもので王献之のとこへ着て往つた。王献之は熟々つく/″\それを見てゐたが
これからまたれいとほ出掛でかけなければなりませんから」とげると、主人しゆじんはじめていたやうに、いそがしいところめた失禮しつれいしやした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
くちびるてたのが、錦繪にしきゑいたがけの美人びじんにそつくりで、微醉ほろゑひのそれしやが、くろもじをんだより婀娜あだツぽい。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一、しや太郎も此頃ハ丈夫に相成候べしと存候。それ男児を育るハ誠ニ心得あるべし、とても御国の育方にてハ参り兼候べしと、実ニ残念ニ存候。
五郎の視野しやの中で、もう丹尾の姿は豆粒ほどになっている。突然それが立ちどまる。火口をのぞいているらしい。また歩き出す。
幻化 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
父は相手が長々としやべり続けたのを聞いた後で、二三分ばかり黙つてゐたらしいが、急にゐずまひを正したらしく、厳格な一分も緩みのない声で云つた。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
〔譯〕滿まんあたり、發して空箭くうぜん無し。人事宜しくしやの如く然るべし。
つきみちらすのも、案山子かゝしぶのも、からかさくるまも、くるまに、と反身そりみで、しやかまへてつたざうけるがごときも、一切すべて自分じぶん神通力じんつうりきごとくにかんじて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「冷やし飴でも売りに歩かな仕様しやない。えらい騒動や。」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
明月記は千しやの書なれば七は六のあやまりとしても氷室をいでし六月の氷あしたまつべからず。けだし貢献こうけんの後氷室守ひむろもりが私にいだすもしるべからず。
併し其のさかひに至るには愛かしやかを體得せねばならぬ、然らざれば三阿僧あそう祗劫ぎごふの間なりとも努力せねばならぬ。愛の道、捨の道を此の册には説いて居らぬ、よつて猶且努力論と題してゐる。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
どこかお轉婆ふうでしやれてゐると思ふ。
(旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
その激しいヒステリーの發作ほつさのことは、平次も聽かないではありませんが、手踊りの師匠のお組と掴み合ひの喧嘩をした後の凄まじい發作は、恐らく因業で聞えた母親さへも、三しやを避ける外は
「いえ、路地の中に居たのは二三人で、あとは往來にしやがんで居りました」
お濱さんは居なかつたがおなじ様に鼠色ねずみいろ無地むぢ単衣ひとへを着た盲唖院の唖者をしの男の子が二人、ぬまの岸の熊笹くまさヽが茂つた中にしやがんで、手真似で何か話し乍らうなづき合つて居た。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
圓「これ青や、どうしたゞ、これあと退しやるか足でもどうか成ってるか、痛む気遣きづけえはねえが、多助の母様かゝさまやかましい人だから早く往ってやれ、青どうした、われ塩梅あんべいでも悪いか」
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「熱い日でしたね。病院があんまりあついものだから、とう/\こらへ切れないで出てたの。——あなたは又何であんな所にしやがんでらしつたの」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「まあ大変ね。これをどうするの」と美禰子が云つた時、三四郎はしやがみながら振り返つた。にや/\笑つてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
この頃は何となくしやれてゐますわね、さうして今朝なんぞは羽織から帯まで仕立下したておろ渾成づくめで、その奇麗事とつたら、いつにも氷川へ行くのにあんなにめかした事はありはしません。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
昌黎しやうれいまこととせず、つまびらか仔細しさいなじれば、韓湘かんしやうたからかにうたつていはく、青山雲水せいざんうんすゐくついへ子夜しや瓊液けいえきそんし、寅晨いんしん降霞かうかくらふ。こと碧玉へきぎよく調てうたんじ、には白珠はくしゆすなる。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
金太郎は聞いてゐるうちに、の前が白く霞んで來て、見てゐたしや眞が見えなくなつてしまつた。かつて、あまり經けんしたことのない奇妙きめうかんじである。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
「大」の字は元より「悟」の字「覚」の字等は青幇から師爺しやとして尊敬される。又昔はやかましかった入幇方法も今は容易たやすく、わずかに一人の紹介者位で入れるようになった。
そんなふうはなしを、どうかするとたどたどしいしたしやべつた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
潚洒しやれた花茣蓙と頭へ来るやうな香りの花で飾られた部屋——重い真黒な材で造つた葡萄牙ロコヽ風の珍らしい長椅子がある
そが中にしやを築きて居れるは膠州の黄生とて、終日ひねもすふみ読みくらしたる。ある日のことなりき。
『聊斎志異』より (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
四郎左衛門等の獄に連坐せられて、三宅島に流され、しやうて帰ることを得た。太柱の子大茂さんは四谷区北伊賀町十九番地に住んでゐる。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しや二飛込むガラツ八。
空地あきちの左の大きい高い家は思ひ切つて酒落しやれて建てられた家で、家の壁にはいろんなモザイク模様がある。石段のぐ脇になつて居る門の二つの柱には鬼のやうなこはい顔がかれてゐる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
薄紅うすべにをさして居るのが一層ひときはいやらしく見える、が、一更いつこうすましたもので、其だるい京訛きやうなまりを大声で饒舌しやべつて居る、勿論えず煙草たばこはすつて居るので。
夜汽車 (新字旧仮名) / 尾崎放哉(著)