“饒舌”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しゃべ39.3%
じょうぜつ27.0%
しやべ10.2%
しゃべり6.7%
おしゃべり6.0%
ぜうぜつ3.7%
おしやべり2.3%
しやべり1.9%
にょうぜつ0.7%
しゃべる0.5%
(他:7)1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“饒舌”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語80.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語8.5%
文学 > 日本文学 > 戯曲6.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
だから彼は花房の饒舌しゃべっている間も、時々胸の赤薔薇あかばらを気にしている藤沢をぬすみ見ずにはいられなかった。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
私方々の紅葉の風説なんど、出鱈目でたらめ饒舌しゃべるのを、嬉しそうに聞いていなすったっけ、少し傾いて耳を澄まして、
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼が数日を費やして書き上げた何回分かの原稿は、今の彼の眼から見ると、ことごとく無用の饒舌じょうぜつとしか思われない。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しばらく語を交えている間に、主人は次第に饒舌じょうぜつになって、光燄万丈こうえんばんじょう当るべからざるに至った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
君は寡言くわげんの人で、私も当時余り饒舌しやべらなかつたので、此会見はほとん睨合にらみあひを以て終つたらしい。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
朋子 (現る)何を独りで饒舌しやべつてらつしするの。あのね、あなた……(と、夫の耳に口を寄せるやうにして、小声で何か云ふ)
驟雨(一幕) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
「まあさ、余りお饒舌しゃべりなさらんがい。ね、だによって、お構いも申されぬ。で、お引取なさい、これで失礼しよう。」
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
余計よけいなお饒舌しゃべり譃言うそう時には口では云わずになるたけきつい顔して無言のいましめをしてやります。
「そうか、わしは、今年でもう六十年も山をおりたことはないが、饒舌おしゃべりの道士のために、とうとう引っ張り出されるのか」
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「そうか、わしは、今年で、もう、六十年も山をおりたことはないが、饒舌おしゃべりの道士のために、とうとう引っぱり出されるのか」
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼が数日を費して書き上げた何回分かの原稿は、今の彼の眼から見ると、ことごとく無用の饒舌ぜうぜつとしか思はれない。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
平次もお萬の饒舌ぜうぜつには、お禮を言ひたい程でした。中年女の舌を活溌に動かせる動機が何んであらうと、それは問題外として。
「二枚だよ。」などゝ私の分まで切つてしまふと、決して私が言葉をいれる余地が無いほどの饒舌おしやべりを続けるのであつた。
競馬の日 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
れともをりふしははなきの饒舌おしやべりのさわがしいひとなくなつたで
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
映画に出て来る人間が物を云つてれたら、こんなに忘れる事はあるまいとも考へて見る。自分がお饒舌しやべりだからでもあるまいが。
拊掌談 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
おばあさん達は、お湯の中でずゐぶんお饒舌しやべりをしたあとなので、皆黙りこんでこつ/\歩いて行きました。
狐に化された話 (新字旧仮名) / 土田耕平(著)
併し、聞者ききての紋三は相手の饒舌にょうぜつが何を意味するものか、一寸見当がつかないのだ。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
満腹の饒舌にょうぜつろうして、あくまでこの調子を破ろうとする親方は、早く一微塵いちみじんとなって、怡々いいたる春光しゅんこううちに浮遊している。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あの饒舌しゃべると一切の事が発覚ばれっちまう。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人に悪事は饒舌しゃべるまい。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ソレもいよ/\官途に気がないとならば田舎にでも引込ひっこんで仕舞しまえばいに、都会の真中に居てかも多くの人に交際して、口も達者に筆もまめに、洒蛙々々しゃあしゃあ饒舌しゃべったりかいたりするから、世間の目に触れやすく、したがって人に不審をいだかせるのも自然のいきおいである。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
薄紅うすべにをさして居るのが一層ひときはいやらしく見える、が、一更いつこうすましたもので、其だるい京訛きやうなまりを大声で饒舌しやべつて居る
夜汽車 (新字旧仮名) / 尾崎放哉(著)
何だよお前今頃に帰つて来て、何を面白さうに独りで饒舌しやべつてるんだ。もうくに最終しまい汽車は通つてしまつたよ。早く這入つておしまひな。馬鹿馬鹿しい、近所合壁へも聞こえるや。
磯馴松 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
鋭い声の、あれが泣饒舌じゃべりと云うのかも知れませんね。
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
そこで自分はいささかそれらの士と共に、真贋の差別にわづらはされない清興せいきやうの存在を主張したかつたから、ここにわざわざ以上の饒舌ぜうせつを活字にする事をあへてした。
鑑定 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
せな「アレまア、われせえ云わなければ知れる気遣きづけえねえから云うじゃアねえよと、おら口止くちどめして、自分からおッ饒舌ちゃべるって、なんてえこった」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
いつも黙って鞄を拡げて、眠そうにハッチの端に腰かけていさえすればあとは品物自身が饒舌スピイクして面白いように売れて往った。